この「私有地」と「私道」は、どのように違うのでしょうか。
「私有地」とは?
「私有地」とは、地権者が存在する土地のことで、家が建っている周りの部分(玄関や庭、縁側など)に対しても使われる言葉です。
都心部では一見空き地に見える土地でも、まずこの「私有地」だと考えていいでしょう。
そのような土地には、地権者の許可なく立ち入ることはできません。
尚、地方では、一見広大な空き地に見えるような野原や草原がこの「私有地」ということも多く、そうとは分からずに立ち入ってしまい、注意されるような場合も少なくありません。
「私道」とは?
「私道」とは、先の「私有地」を道路として利用している時に使われる言葉です。
空き地に見えるような私有地にはまず無理には立ち入ることはなく、地権者としても入られても困りますが、「私道」は道路として提供されている土地なので、そこを通って構わないかどうかは地権者の判断次第となります。
一見では公道と同じように見える「私道」も存在する為、うっかり通ってしまうようなこともありますが、扱いとして「私有地」と一緒なので、地権者の許可なしで通ることはできません。
ただし、そこが通れないと近隣の住民の生活に支障が出るような場合に限り、行政から「私道」ながら、そのような人達にだけでも自由に通れるようにと命令が出る場合があります。
稀なケースですが、道路として利用している以上、そのような時には通さないという訳にはいきません。
「私有地」と「私道」の違い
このように、「私有地」は誰かの物となっている土地のことで、「私道」はそれを道路として利用している時に使う言葉です。
どぢらも「私有地」には変わらず、「私道」は便宜上の名称だと解釈してください。
まとめ
「私有地」と「私道」は、共に地権者が存在する土地です。
原則的にどちらもその地権者の許可なしで立ち入ることはできませんが、「私道」で誰でも通行が可能となっている場合にはその限りではありません。