この記事では、「糾弾」と「指弾」の違いを分かりやすく説明していきます。
「糾弾」とは?
社会規範に違反することや、やったことの結果について、非難することです。
賄賂を受け取った人がいたとします。
この行為は社会規範に違反することといえるでしょう。
こういったことが社会に知れ渡ると、賄賂を受け取った人が責められることが珍しくありません。
「なぜ賄賂を受け取ったのか」「受け取ってはいけないはずだ」、議員の場合だと「辞職しろ」など、いろいろな人たちから、さまざまなことを言われます。
こういったさまが「糾弾」です。
社会規範に違反することや、行ったことの結果について、なぜそうなったのか、どうしてそのようなことをしたのかなどを納得するまで質問し、そして非難もすることを、この言葉は意味しています。
たんに非難することではなく、問いただすことも含まれています。
「糾弾」の使い方
やったことや、やらなかったことを問いただし、それについて責めることを指して使用します。
家にあるコップを落として割ってしまったとします。
家族が大切にしていたものなら、非難されることでしょう。
しかし、こういった事柄には、あまり使用しません。
日常のことには、あまり使用しない言葉です。
「指弾」とは?
非難をして受け入れないこと、忌み嫌って遠ざけることです。
人種差別はよくないこと、あってはならないこととされています。
人種差別をする人がいたら、その人は非難されることでしょう。
場合によっては、その人はある人たちから受け入れてもらえず、遠ざけられてしまうこともあります。
こういった、非難されて遠ざけられることをいいます。
「何となくこの人と相性が悪いんだよな」と思って遠ざけることではありません。
過ちなどを取り上げて責めて、そして受け入れられないと押しのけることをいいます。
「指弾」の使い方
非難する、責めて拒むといった意味で使用をします。
何となく嫌いだからという理由で拒むことには使用しません。
責められるようなことをしたため、つまはじきすることをいいます。
「糾弾」と「指弾」の違い
どちらの言葉にも非難するという意味が含まれています。
しかし、同じことを指しているのではありません。
前者の言葉は、責任などを問いただして非難するという意味です。
疑問点などについて納得するまで質問して、そして非難することをいいます。
後者の言葉は、非難して受け入れないこと、つまはじきすることという意味です。
疑問点を質問するという意味は含まれていません。
「糾弾」の例文
・『糾弾されて当然だ』
・『失敗を糾弾する』
・『何人もから糾弾される』
「指弾」の例文
・『指弾されることになるだろう』
・『世間から指弾される』
・『指弾するつもりはなかった』
まとめ
どちらの言葉にも、非難という意味が含まれていて意味が似ていますが、同じことを指しているのではありません。