この記事では、「使用者」と「労働者」の違いを分かりやすく説明していきます。
「使用者」とは?
「使用者」には2つの意味があります。
一つは、人・物・土地などを使う人です。
スマートフォンの保有率は約84%です。
普段からスマートフォンを使っている人は多いことでしょう。
もしあなたが使っているなら、あなたはスマートフォンの「使用者」です。
電子機器以外のものについてもいうことができます。
視力が低下している人は、メガネをかけていることでしょう。
この場合はメガネの「使用者」ということができます。
もう一つの意味は、労働勤務を提供することを約束した者に対し、報酬を支払う者のことです。
雇い主ともいいます。
会社に勤めている人は、会社と契約をして報酬をもらっていることでしょう。
つまり、報酬を支払ってくれる人がいるということです。
この報酬を支払ってくれている人のことを指しています。
「使用者」の使い方
人・物・土地などを使用する人を指して用います。
使う人のことであって、使われている人や物のことではありません。
「労働者」とは?
収入を得ることを目的に働き、その対価として報酬を受け取って、それによって生活する者です。
人間は植物のように太陽光や水など無料で手に入る物だけで生活することはできないので、金銭を得て必要なものを購入します。
購入するための賃金は、労働力を提供して、その対価としてもらうことが一般的です。
労働力とは、何かを作り出すために費やされる人間の肉体的・精神的な能力のことです。
頭脳や肉体を使って仕事をしていることでしょう。
こういったものを提供する代わりに賃金や給料をもらっています。
そして、その賃金などで食べものを購入したり、家を維持する費用を支払ったりしています。
こうして生活をします。
このような、労働力を提供して、その代わりに報酬を得て、それによって生活をしている者を「労働者」といいます。
「労働者」の使い方
働いて賃金をもらい生活をしている人を指して使用します。
働いている人のことで、働かせている人ではありません。
「使用者」と「労働者」の違い
雇っている人、雇われている人という違いがあります。
前者の言葉は、人を雇って働かせて、賃金などを支払う人のことです。
また、物や土地を使う人という意味もあります。
後者の言葉は、雇われている人を指しています。
雇われて労働力を提供し、その対価として報酬を受け取り、それによって生活をしている人です。
「使用者」の例文
・『車椅子の使用者』
・『使用者に配慮した設計』
・『使用者を対象に行ったアンケート』
・『使用者は体重100kgまでと想定しています』
「労働者」の例文
・『労働者を対象にした健康診断』
・『外国人労働者を受け入れる』
・『工場の労働者』
・『労働者の数を調べる』
まとめ
どちらの言葉も働くことに関係していますが、雇っている者、働いている者という点に違いがあります。