「諮問」と「答申」の違いとは?分かりやすく解釈

「諮問」と「答申」の違いとは?言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「諮問」「答申」の違いを分かりやすく説明していきます。

「諮問」とは?

「諮問」とは?

見識が高い人や一定機関に意見を求めることです。

海洋汚染やプラスチックゴミの問題が深刻化しているため、ゴミの排出規制を行うか決めるときのことで考えてみます。

こういった決定をするときには、現在どのようになっているのか、その行為を行うことで社会にどういった影響がでるのかを考えなければなりません。

そして、そのための十分な知識を持っている必要があります。

そこで、重要な決定をするときには、専門家など見識の高い人に意見を求めることがあります。

海洋汚染の場合だと、自然保護団体や海洋汚染を専門に研究している人などが、これにあたります。

こういった人たちや機関に意見を求めることが「諮問」です。

見識のない人に意見を求めたり、そういった人たちで話し合ったりすることではありません。

「諮問」の使い方

物事を深く見通すことができ、判断力がある人に意見を求めること、という意味で使用をします。

テレビや新聞でよく見聞きする言葉です。

日常的に頻繁に使う言葉ではありません。

政府がこの行為を行うことが多くあります。

「答申」とは?

「答申」とは?

上司の問いに対して意見を申し述べることです。

とくに、諮問機関が意見を求められたときに、行政機関に対して意見を詳しく申し述べることをいいます。

行政機関が正式に何かを決定するとき、その前に見識が高い人や一定期間に意見を求めることがあります。

一定機関のことを諮問機関といいます。

「答申」とは意見を求めることではなく、意見を述べることです。

諮問機関が求めに応じて、考えや思うところを述べることをいいます。

求められていないのに勝手に発言することではありません。

「答申」の使い方

求めに応じて意見を述べるという意味で使用をします。

意見を求めてくる人は、上司や行政機関です。

友達に意見を求めらえて、それについて何か言うといったことには使用しません。

また、求められていないのに意見を述べることでもありません。

「諮問」と「答申」の違い

「諮問」と「答申」の違い

2つの言葉が指している行為は違います。

前者は意見を求めること、後者は求めに対して意見を述べることです。

「諮問」は見識が高い人などに意見を求めることをいいます。

この行為に対して意見を申し述べることを「答申」といいます。

「諮問」の例文

「諮問」の例文

・『専門の機関に諮問する』
・『諮問会議が開かれた』
・『今後の方針を諮問する』
・『審議会に諮問する予定だ』

「答申」の例文

「答申」の例文

・『調査の結果が答申される』
・『答申を大臣に提出する』
・『導入教科について答申をする』
・『答申の中で言われていたこと』

まとめ

まとめ

どちらの言葉も政府に関係する事柄で使用されています。

似たような場面で使われるため、同じような意味を持っているように感じますが、一方は意見を求めること、もう一方は意見を述べることという意味があり、同じ事柄ではありません。