「暫定的」と「一時的」の違いとは?分かりやすく解釈

「暫定的」と「一時的」の違いとは?言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「暫定的」「一時的」の違いを分かりやすく説明していきます。

「暫定的」とは?

「暫定的」とは?

正式に決定するまでの間、少しだけの間そうしておくさま。

仮に定めるさまです。

大きな大会に出場するようなプロスポーツ選手が、問題発言をしたとします。

問題発言をすると、大会への出場資格が停止がされてしまうことがあります。

しかし、その決定がすぐにされるのではなく、大会関係者やスポーツ団体関係者などがよく話し合いをしてから決定されます。

本当にその発言をしたのか、本当にその発言は問題なのかなど、いろいろ検討しなければならないことがあるのです。

正式な決定がされるまでの間、少しの間だけ仮の決定がされることがあります。

この例の場合だと「暫定的に資格停止にする」といいます。

まだ正式に資格が停止されたと決定されたわけではなく、正式に決まるまでの仮の決定です。

「暫定的」の使い方

はっきりと決まるまでの間、仮にそうしておくことに使用をします。

正式に決まったことではなく、仮のことをいいます。

「一時的」とは?

「一時的」とは?

物事が途中で途切れずに長く続くことがない、少しの間だけ、という意味があります。

拾われた犬・猫が里親を募集していることがあります。

里親が見つかるまで、犬や猫は少しの間だけボランティアなどが預かることになります。

この少しだけ預かることを「一時的に預かる」といいます。

飼い主が見つかるまでの少しだけの期間のことです。

少しだけの間とは、時間にするとどれくらいのか定義はありません。

犬・猫を預かることだと、里親が見つかるまでの間で、数か月ほどになります。

「一時的に手元がよく見えた」などの場合は、数秒くらいです。

「雨が一時的にざっと降る」という使い方をすることもあります。

この場合は、雨が降るという現象が少しの間だけである、長続きしないという意味になります。

1日中降っていることではありません。

「一時的」の使い方

物事が長続きしないこと、少しの間だけを指して使用します。

長期間続くことには使用しません。

「暫定的」と「一時的」の違い

「暫定的」と「一時的」の違い

どちらの言葉にも「少しの間」という意味が含まれていますが、同じことを指しているのではありません。

前者の言葉は、「正式に決まるまでの」という意味が含まれています。

はっきり決まるまでの少しの間だけ、仮にそうすることです。

後者の言葉には、「正式に決まるまでの」「仮にそうする」という意味は含まれていません。

「暫定的」の例文

「暫定的」の例文

・『暫定的に役割を引き受けている』
・『暫定的に停止する』
・『暫定的に選出したメンバーです』
・『これは暫定的なものです』

「一時的」の例文

「一時的」の例文

・『一時的に停止をします』
・『一時的に預かっています』
・『一時的に雨が降った』
・『一時的に痛みが治まった』

まとめ

まとめ

少しの間という意味を持つ2つの言葉ですが、一方は少しの間の仮の決定、もう一方は少しの間だけ、長続きしない、という意味を持っており、違いがあります。