この記事では、「運航」と「運行」の違いを分かりやすく説明していきます。
「運航」とは?
船や航空機が決められている経路を進むことです。
乗り物には、船、航空機、自動車、自転車などがありますが、この言葉が指す経路を進む乗り物は、船と航空機です。
それ以外の乗り物についてはいいません。
人や荷物をのせた航空機は、決められた経路を通ってある場所から目的地に進みます。
その決められている経路を航路といいます。
航路は、気象、海象、各種協定などによって決められています。
適当な場所を通っては、気象の影響を受けたり、協定に反してしまったりするのです。
そのため、決められた場所を通ります。
この決められている経路を進むことが「運航」です。
船も航空機と同じで、航路を通ってある場所から目的地に行きます。
そのことを意味する言葉です。
「運航」の使い方
船と航空機について使用する言葉です。
航路を進むことを指して使用します。
個人が持っている船で、いろいろなところを見て回ることには使用しません。
これは、航路を進んでいないからです。
「運行」とは?
「運行」には3つの意味があります。
1つめは、惑星・衛星・彗星などが、その道筋を運動することです。
地球は太陽の周りをまわっています。
通る道筋は一定で、その通り道を軌道といいます。
軌道上を惑星や衛星などが動くことが「運行」です。
2つめは、バスや電車などが決められた経路を進むことです。
レールがあり、その決められた場所を電車は進みます。
一定の道筋があるのです。
そして、日本の場合は一定の時間に従って運転されています。
「運行」とは一定の道筋を一定の時間に従って進むことを意味します。
バスの場合も、通る道路が決まっており、その場所を一定の時間に従って進んでいます。
3つめの意味は物事が進んでいくことです。
「運行」の使い方
日常的には、バスや電車が経路を進む意味で使用されています。
自家用車は常に一定のルートを、一定の時間に従って通っているわけではないので、この言葉は使用しません。
天体に関係する事柄に興味がある人は、惑星などが軌道上を動くことを指して使用しています。
「運航」と「運行」の違い
どちらの言葉も「うんこう」と読みは同じで、ある場所を進むという意味が似ていますが、進むものが違います。
「運航」が意味する進むものは船や航空機です。
「運行」が意味する進むものはバスや電車です。
惑星・衛星・彗星などの動きも指しています。
「運航」の例文
・『運航に支障はない』
・『運航を見合わせている』
・『2便が運航された』
・『この客船は今年で運航は終了します』
「運行」の例文
・『今日の運行状況を確認する』
・『平常通り運行されている』
・『運行が再開されました』
・『10月1日から運行を開始します。』
まとめ
どちらの言葉も「うんこう」と読みが同じで、決められたところを進むという意味が似ていますが、何が進むのかという点に違いがあります。