この記事では、「悪口」と「陰口」の違いを分かりやすく説明していきます。
「悪口」とは?
「悪口」【わるぐち】とは、他人のことを見下したり、貶すようなことを言う言葉であり、本人が聞いたら精神的に嫌な気持ちになるようなことを言っては悪態をつくのが「悪口」という意味合いがあります。
元々は古語の悪口(あっこう)からきた言葉であり、嫌いな者の名誉を傷つけたことがこの言葉の語源でありましたが、日本では中世になると人の「悪口」を言ったことで闘争になったので、武家社会では規制したほど使用するには注意が必要なほど言ってはいけないことに対して使われる言葉です。
しかし、合戦やラップでは相手の悪いところを意図的に話して挑発するために、あえて「悪口」を言うことは多くの人が公認することであるので、争いになりません。
「陰口」とは?
「陰口」【かげぐち】とは、その人がいない所で悪いところを言っては相手を誹謗中傷して気持ちをスッキリさせることという意味があります。
嫌いな人が失敗したことをあざ笑って楽しんだり、身体的に劣っていると罵って楽しむなどして喜ぶという陰湿なところが「陰口」の悪いところです。
言っている方もわざと声を潜めて、ヒソヒソと話すその様子を相手に見せることで、嫌がらせを目的としているところが人から見てますます陰気くささが漂います。
「悪口」と「陰口」の違い
「悪口」と「陰口」の違いを、分かりやすく解説していきます。
人に向かって嫌になるようなことを平気で言うのが「悪口」で、陰に隠れながら嫌味やあざ笑うことを言って喜ぶのが陰口という違いがあります。
相手の顔や声が嫌いと大きな声で罵るように言うことで相手を怒らせてから喧嘩にもっていくのが「悪口」ですが、「陰口」は相手がいない場所で相手の容姿が嫌いとか、話し方が好きになれないと誹謗中傷し、第三者と悪口を言って喜ぶという違いが見られます。
「悪口」の例文
・母親に妹の「悪口」を言っていたらちょうどそこに本人が入ってきて喧嘩になってしまった。
・気に食わない隣のクラスの男子にわざと喧嘩をふっかけるために「悪口」を言ってみた。
兄弟姉妹の「悪口」はなるべく言わない方がいいですが、あまりにも酷いことをしていると感じたときは親に「悪口」を言うでしょう。
しかし、その時ちょうどそこへ本人が来たときはとても気まずい雰囲気になってしまうのが困ります。
また、悪さばかりしている者に注意しても見直さないは、反省しないときは面と向かって「悪口」を言って怒らせて、わざと喧嘩するように仕向けるときにも使える言葉です。
「陰口」の例文
・人の「陰口」を言う人はどこか陰湿で気持ち悪さを感じさせる。
・近所の奥さんは隣の旦那さんの「陰口」をたたくのが何よりも趣味で困る。
どこか陰気くささを感じてしまう「陰口」をたたく人は他人の悪口を言うことでストレスを発散しているようなところがあり、近寄りがたいと思わせます。
また、近所の奥さんの悪口を言う人もどこか「陰口」を言うことが快感となっているところがあり、嫌な性格であると思わせるのです。
まとめ
人の「悪口」を言われる本人にもどこか人の神経を逆なでするような悪いことをする人もおり、一概に「悪口」が悪いことばかりではありません。
しかし、「陰口」は本人に非がないのに悪いことを言って楽しむような陰湿なところがあり、人から見ても酷いなと感じさせますし、トラブルに発展しやすいので注意しましょう。