この記事では、「群集」と「群衆」の違いを分かりやすく説明していきます。
「群集」とは?
群れが集まると書く「群集」には、人々が多く集まるといった意味があります。
一か所に大勢の人が群がり集まっている様子を意味する言葉で、動詞として用いられる言葉となります。
また、「群集」の場合、対象となるものは人だけではなく、動物といった生き物が一か所に集まる際にも「群集」を用います。
このように、大勢の人や動物が一か所に群がり集まることを意味する言葉となります。
そんな意味を持つ「群集」には、「人だかり」や「集団」、「団」、「群れる」、「人集」などといった類語があります。
「群集」の使い方
「群集」は、あくまでも、動詞として用いられる言葉です。
そのため、「群集する」や「群集した」、「群集しだした」などといった使い方となります。
そのほか、「群集」を用いた言葉もあり、「群集心理」や「群集行動」などといった言葉もあります。
「群衆」とは?
群がる大衆と書く「群衆」は、群がり集まった人を指す言葉となります。
一か所に集まっている大勢の人そのものを指す言葉で、動詞として用いる言葉ではなく名詞として用いる言葉となります。
また、「群衆」の場合、対象となるものは人だけです。
動物などが一か所に集まっていても「群衆」とは言いません。
そんな意味を持つ「群衆」には、「集団」や「マス」、「人だかり」、「塊」、「群」、「民衆」、「大衆」などといった類語があります。
「群衆」の使い方
「群衆」は、あくまでも、名詞として用いる言葉です。
そのため、「群衆に紛れる」や「群衆に襲われる」、「群衆と戦う」などいった使い方となります。
そのほか、「群衆雪崩」などといった言葉もあります。
「群集」と「群衆」の違い
同じ人が群れるといった意味を持つ言葉ですが、「群集」は動詞。
「群衆」は名詞といった違いがあります。
また、対象となるものも「群集」の場合、人以外も対象ですが、「群衆」の場合は、人のみが対象となります。
このように、動詞として用いる言葉なのか。
名詞として用いる言葉なのか。
この点に大きな違いがあります。
「群集」の例文
・『パトカーのサイレンが聞こえると、なぜか群集心理が働き人が集まってしまう』
・『火災現場に野次馬が群集していて、道を塞いでいる』
・『群集を押し分け、やっと、事件現場にたどり着くことができた』
・『彼は群集する人々の声を無視し、演説を続けました』
「群衆」の例文
・『突如、現れた芸能人の前に集まる群衆整理は想像以上に大変でした』
・『逃亡犯は、逃亡する際、群衆に紛れるため都会を選ぶ傾向にある』
・『少し有名人になった私は、街で顔がバレてしまうと一気に群衆に襲われてしまいます』
・『興奮状態の群衆ほど、恐ろしいものはありません』
まとめ
以上が、「群集」と「群衆」の違いです。
名詞として用いる言葉なのか。
動詞として用いる言葉なのか。
この点に注意が必要です。
