「切る」と「斬る」の違いとは?分かりやすく解釈

「切る」と「斬る」の違い言葉・カタカナ語・言語

音も意味もほぼ同じな言葉がありますが、その中でも『切る』と『斬る』は最も使い方を悩むコンビの代表ではないでしょうか。

この記事では「切る」「斬る」の違いを分かりやすく説明していきます。

「切る」とは

「切る」とは

まず、この単語の意味は『つながっているものを断ったり、くっ付いているものを離したりする行為』という意味を指す言葉です。

一般的にはハサミなどの刃物で何かを『切る』ときに使われます。

例えばプレゼントなどを開封するときは『プレゼントの包装をハサミで切る』と言います。

料理の際に野菜や肉類を調理するのも『包丁で野菜や肉類を切る』と表現します。

これは電気製品などにも使われる言葉で、例えば『電源を切ってください』や『スイッチを切ってください』などの言葉は日常的に使用しているのではないでしょうか。

この言葉は物理的なもの以外に対しても使うことができます。

例えば何か続けていたことを止める時ににも使われます。

『Aさんとはお互いの為に関係を切った』や『残念だが、捜索を打ち切る』という表現は耳にしたことがあると思います。

漢字の作りを見てみると、刀と七に分かれ、七はもともと縦と横に切りつける様を表した文字でした。

しかし七という文字が数字の7を表すようになってから区別をつける必要があり、刀を付けたして今の『切』という漢字が出来たとされています。

イメージしやすいのは一本のつながっている線をぷつりと断つ場合に使う言葉がこの『切る』という表現です。

「斬る」とは

「斬る」とは

さて『斬る』とはどいう意味でしょうか。

これは『刀などの刃物で人や対象物を攻撃すること』を表す言葉です。

例えば時代劇などで侍が相手を刀で攻撃するときは『斬る』という表現を使います。

刀が使われなくなった現代でもこの漢字は使われており、例えばナイフ、包丁などで他人を襲うという事件がたびたびニュースになりますが、この場合は『ナイフや包丁で人を斬る』という表現になります。

つまり、ポイントは『刃物で攻撃を加える』という部分にあります。

もう一つとしては相手を文章や口頭で攻撃することにもこの『斬る』を使うことがあります。

例えば『辛口コメンテーターが今の音楽シーンを斬る』なおです。

鋭くまるで刀で『斬る』様に批判をすることからこの表現が使われています。

漢字の成り立ちはとても恐ろしく、斤と車に分かれるのですが、斤は手斧を表し、車でひいて手斧で斬るというむごい刑罰を表す漢字です。

ここからも『刃物で攻撃をする』というイメージが湧きませんでしょうか。

「切る」と「斬る」の違い

「切る」と「斬る」の違い

この二つは『何かつながっているものを断つ行為』か『刃物で相手を攻撃する行為』かで分けることができます。

しかしながら実際には混同して使われている表現がこの2つです。

もしも『斬る』という漢字を見た場合は『刃物で攻撃』という意味合いを強めていると理解していただければ間違いはありません。

まとめ

まとめ

如何でしたでしょうか。

今回は同じ音で同じ意味を表す代表の『切る』と『斬る』でした。

混同して使われている場合が多いと説明しましたが、是非ニュースや小説などを読む際にはどちらの漢字を使っているか見てみるのも面白いかもしれません。