日本語には色々な言葉がありますが、その中には意味が似ている類義語というものがあります。
その中で「得てして」と「往々にして」という言葉がありますが、普段の会話の中でも時々聞くことがあるでしょう。
そこで今回は、これら「得てして」と「往々にして」にフォーカスしていくことにします。
「得てして」と「往々にして」各々の解釈
まず、「得てして」と「往々にして」各々の言葉の意味を解釈していくことにします。
「得てして」の意味や使い方
「えてして」という読み方になる「得てして」は、「とかくその傾向があること」や「ある事態になる傾向のある状態」、あるいは「ややもすると」というような意味があります。
「自信過剰な性格は、得てして失敗を招いてしまう」という使い方ができます。
「往々にして」の意味や使い方
「往々にして」は「おうおうにして」という読み方になりますが「物事が頻繁に起こる傾向」、「物事がよくある」ということを意味しています。
「君の言っていることは、往々にしてある」という使い方をしています。
「得てして」と「往々にして」の違い
では、「得てして」と「往々にして」には、どのような違いがあるでしょうか?
「往々にして」は「そうなる場合が多い」というニュアンスがあり、否定的な意味合いを含んでいます。
「得てして」は、「ある傾向になりがちな様子」を表しており、限りなく「往々にして」に近い解釈ができますが、断定的に物事を決め付ける強い意味合いが薄いかもしれません。
何れにしても両者の言葉は、置き換えても、意味が通じるために、決定的な相違点はありません。
「得てして」と「往々にして」各々を使った例文と意味を解釈
ここで「得てして」と「往々にして」各々の言葉を使った例文を見ながら、具体的な活用シーンをイメージしてみることにします。
「得てして」を使った例文と意味を解釈
「頭の回転が速い人は得てして策に溺れてしまいやすいものだが、アイツもまさに典型的なタイプだ」
頭の良い人、回転の速い人の中には、自分が立てたプランに溺れて失敗することが少なくありません。
色々なことを考え抜く力があるために、先を見越した計画や仕掛けを施すことができるのでしょうが、そこに油断が生まれて、失敗するのです。
「往々にして」を使った例文と意味を解釈
「朝のラッシュ時は往々にして電車が遅れるものなので、それを見越して早く出社するようにしている」
平日の朝はできるだけギリギリまで寝ていたいものです。
しかし、あまりギリギリの時間帯で電車に乗ると、遅刻してしまう可能性があります。
ある程度ゆとりを持って出かけることが大切です。
まとめ
「得てして」と「往々にして」という言葉の意味や活用を紹介してきましたが、これらの言葉は、日常的によく出てくるので、しっかりと意味を理解して適切に使えるようにしておきましょう。