この記事では、「条件」と「要件」の違いを分かりやすく説明していきます。
「条件」とは?
「条件」には3つの意味があります。
1つめは、約束や決定をするときに、それが成り立つための前置きとなる事柄、枠を設けておさえつける事柄です。
友人から自転車を借りたいです。
この自転車は非常に高価で友人は貸したくないようです。
それでもどうしても借りたいのでしつこくお願いをしたところ、1日だけならよいとしてくれました。
自転車を借りるという約束をするときに、それが成り立つための前置きとして1日だけという事柄があります。
この場合は「1日だけを条件に自転車を貸す・借りる」ということができます。
2つめの意味は、ある事柄が成り立ったり、実現したりするためになくてはならない事柄です。
雪が降るためには、それを成り立たせるためになくてはならない事柄があります。
特に関係をしているのが気温です。
地域によって若干異なりますが、雨雲があり2℃以下だと雪が降ることがあります。
10℃以上で雪が降ったという記録があるようですが、日本では10℃以上で雪が降ることはまれです。
2℃以下というのが、それを成り立たせるために必要になります。
3つめは、法律行為の発生や消滅を、不確かな将来の事実にかかわらせることです。
「条件」の使い方
ある事柄を成り立たせるための事柄という意味で使用されています。
約束や決定の際の事柄と、それが成り立つためになくてはならない事柄の意味があります。
「要件」とは?
「要件」には2つの意味があります。
ひとつは、重んじられる用事です。
どうでもいいことではなく、丁寧に扱うもの、重要なものを指しています。
部下に仕事を頼む場合で説明をします。
やって欲しいのは企業への連絡です。
このときの大切な事柄は、企業への連絡をして欲しいということです。
それ以外の事柄、たとえば今日は天気がいいとか、今日の君は体調がよさそうだとかは、それほど重要な事柄ではありません。
特に大切な用事を意味する言葉です。
もう一つの意味は、それを成り立たせるためになくてはならない事柄です。
「要件」の使い方
なくてはならない事柄という意味でも、大切な用事という意味でも使用されています。
どうでもいい事柄には使用しません。
「条件」と「要件」の違い
それを成り立たせるためになくてはならない事柄という意味が同じです。
「条件」には、約束や決定をするときの前置きとなる事柄という意味もあります。
「要件」には重んじられる用事という意味もあります。
「条件」の例文
・『条件を提示する』
・『条件を出す』
・『条件付きで物を貸す』
・『条件をクリアする』
「要件」の例文
・『試合出場のための要件』
・『要件を満たす』
・『要件のみを伝える』
・『要件がわからない』
まとめ
それが成り立つためになくてはならない事柄という意味が同じです。
それぞれ他の意味も持っており、その点に違いがあります。