「暫く」と「漸く」の違いとは?分かりやすく解釈

「暫く」と「漸く」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「暫く」「漸く」の違いを分かりやすく説明していきます。

「暫く」とは?

「暫く」とは?

しばらくと読み、少しの時間、長くはない時間という意味を持ちます。

また、ひさしぶりに会う際にしばらくだねと言うような挨拶に使うことも出来ます。

このしばらくという言葉の少しの時間という意味は厳密な決まりはなく、しばらくお待ち下さいと言われた場合、何分間待つのかという明確な共通認識はありません。

そのため、電車などがトラブルで停止してしまった場合やテレビの放送が中断してしまった場合、明確にどの程度時間がかかるかは明確にできず、「暫く(しばらく)お待ち下さい」という言葉を使います。

テレビでは数分で再開されるケースが多いですが、電車では数分から数時間までというケースもありえます。

暫く時間が掛かるというケースは状況によって異なり、手紙の返事であれば少なくとも配送の1日以上がかかり、さらに手紙を書く時間がかかり、電子メールでは配送の時間がないとは言え、暫く返事がないという言葉では少なくとも1日から3日程度は範囲と言えるでしょう。

パソコンのアップデートの「しばらくお待ち下さい」は明確な時間が表示されない点が問題と言えます。

「漸く」とは?

「漸く」とは?

ようやくと読む言葉で、時間や手間、手数がかかった後に実現することを指し、待っていたものというケースが多くなり、漸く電車が動き出した、漸く最新のゲーム機が買えた、漸くパソコンのアップデートが終わったなどの使い方ができます。

やっとという言葉が意味合いが近いと言えます。

また、かろうじてという意味合いでも使うことがあり、漸く試験に受かったなどの使い方はありますが、あまり使われている言葉ではありません。

漸く登場という使い方もできますが、登場させた側が使う言葉とは言い難く、メーカーを宣伝する側であれば使うことはありえます。

漸くは文字が難しいため、クイズとして出題されるケースが多いのも特徴で、漸という字からイメージしづらい点も理由と言えるでしょう。

「暫く」と「漸く」の違い

「暫く」と「漸く」の違い

「暫く」「漸く」の違いを、分かりやすく解説します。

「暫く」「漸く」は一定の時間が経過しているという意味合いを含んでいますが、暫くは経過中に使うことがあるのに対し、漸くは終了が確定した時か終了したときに使うという点が異なっています。

漸くと暫くで指す時間は決定的な定義がなく、1年ということもあれば数日、数分ということもあり、比較対象、自分の持っている目イメージに比べて遅いかというところで判断される部分があります。

「止まってしまった電車の中で暫く待っていたが漸く動き始めた」と振り返る文章では同時に使うこど出来なくはありません。

まとめ

まとめ

「暫く」「漸く」は読み方の難しい言葉としての有名さが強く、暫くはしばらく漸くはようやくと読みますが、漢字で書いた場合文章がかなり硬くなってしまう側面があります。

暫くも漸くも時間の関わる言葉ですが、明確な時間までは示せる言葉ではありません。