剣道の試合や稽古などで使われるのはいうまでもなく竹刀です。
しかし、木刀というものもあります。
これは木造の刀でかなり硬く、試合で使用すると危険なので、剣道では素振りをする時に使われ、古武道の稽古などでも使われています。
一般の人が購入する木刀の材質はほぼ2種類で、「赤樫」と「白樫」です。
この記事では、木刀の材質の「赤樫」と「白樫」の違いを分かりやすく説明していきます。
「赤樫」とは?
「赤樫」とは、木刀の材料としては昔から使用されているものですが、実際には「本赤樫」と「イチイ樫」が存在します。
「本赤樫」の方は、ブナ科コナラ属の常緑広葉樹の赤樫なのですが、木材として手に入れるのが難しいので木刀も高価なものが多くなります。
それに対して、木刀の材料で「赤樫」と言われるのは通常「イチイ樫」の方を指します。
「イチイ樫」とは同じブナ科の常緑広葉樹ですが、広範囲に自生もしているので手に入りやすい木材です。
木刀の材料としては比較的柔らかく、振り回すのも容易です。
「本赤樫」の学名は「quercus acuta」、「イチイ樫」の学名は「quercus gilva」です。
「白樫」とは?
「白樫」とは、「シラカシ」と読み、「赤樫」ともに木刀の材料として主に使われている木材です。
ブナ科コナラ属のカシの仲間で、その名の通りに木材の色が白いのが特徴です。
国内でも多く手に入れることができるので、入門用の木刀の材料としては最も一般的で、重くて硬く、丈夫なのが特徴です。
しかし、繊維が荒く、ささくれやすいのが欠点です。
学名は「quercus myrsinifolia」です。
「赤樫」と「白樫」の違い
「赤樫」と「白樫」の違いを、分かりやすく解説します。
ここで「赤樫」と言っているのは「イチイ樫」の事です。
一般の人が購入する木刀の材料としては、この2種類のどちらかであることが多いのですが、性質に違いがあります。
それは主に耐久性と硬さです。
「赤樫」は軽く扱いやすいのですがその分耐久性に難があります。
それい対して「白樫」は、耐久性は高いのですが、硬いので振り回すのは大変です。
「赤樫」の例文
「赤樫」の例文は以下のようになります。
・『木刀の材料として一般に売られている赤樫というのは、実はイチイ樫です』
・『木刀の材料である赤樫はそろばんの玉などにも使用されます』
「白樫」の例文
「白樫」の例文は以下のようになります。
・『白樫は木材が手に入れやすいので木刀の材料としては安価です』
・『白樫は木刀としては折れにくいのが特徴ですが、ささくれ安いという欠点もあります』
まとめ
この記事では、木刀の材質の「赤樫」と「白樫」の違いを、解説してきました。
現状では木刀の材料は実質的にはこの2種類ですが、硬さも重さも扱いやすい上に折れにくい材質としては「びわ」の木があります。
ただ、「赤樫」や「白樫」が数千円なのに対して、「びわ」は少なくとも数万円するので、購入は簡単ではありません。