どちらも日常的によく用いられる「多角的」と「多面的」には、どのような違いがあるのか。
この記事では、「多角的」と「多面的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「多角的」とは?
「多角的」には、いくつかの方面にわたるさま、といった意味があります。
ものごとにおいて、1つの方面だけではなく様々な方面にわたることを意味し、何か問題が起きたときにも、その問題を様々な立場から捉え考えるといった意味があります。
「角」というものは、その「角」、その「角」で見方が変化します。
そのような意味から、「多角的」には、以上のような意味があります。
「多角的」は言い換えれば、「多種多様」や「多元の」、「複層的な」、「様々」、「色々」と同じです。
「多角的」の使い方
「多角的」の場合、「多角的交渉」や「多角的経営」、「多角的事業」、「多角的貿易」などといった言葉があります。
「多面的」とは?
「多面的」には、ものの在り方や見方が色々な方面にわたっている、といった意味があります。
どんなものにも多くの側面が存在していることを意味し、多くの方面や部門にわたるさまを「多面的」と言います。
「面」というものは、その「面」、その「面」で見方が変化します。
表の面をあれば、裏の面もあります。
表の面を見ているだけでは、その面に書かれたものしかわかりませんが、少し視点をずらし裏の面を見るだけ、また違った面を見ることができる。
そのような意味から、「多面的」には、以上のような意味があります。
「多面的」は言い換えれば、「多種多様」や「多元の」、「複層的な」、「様々」、「色々」と同じです。
「多面的」の使い方
「多面的」の場合、「多面的な人格」や「多面的な仕事」、「多面的な方法」、「多面的機能」などといった言葉があります。
「多角的」と「多面的」の違い
「多角的」は、発生した問題について、それぞれの立場から深く考えるといった意味があり、「多面的」には、それぞれの方面からそのものの在り方を見つめるといった意味があります。
また、「多角的」には、視覚で判断するといった意味があり、「多面的」には、視覚以外で判断するといった意味の違いもあります。
「多角的」の例文
・『人生というものは多角的に見てみると、本当に悪いことばかりではないということがわかります』
・『多角的にものごとを見ることができる人は、社会に出ても成功します』
・『多角的な視点を持つ彼は、いつも冷静に判断し的確な指示を出すことができます』
・『父から受け継いだ農業経営を多角的に進めていきたいと考えています』
「多面的」の例文
・『多くの人に商品を手にしてもらうためには、多面的な考えでの商品作りが必要です』
・『この仕事が、これほど多面的な仕事だとは思いませんでした』
・『交通事故から子供を守るためには、多面的な視点で安全確認を行う必要があります』
・『多面的な意見を求めるため、様々なお客様から意見を頂きました』
まとめ
以上が「多角的」と「多面的」の違いです。
同じような言葉でも、それぞれ異なった意味を持つ言葉となります。