この記事では、「弔事」と「凶事」の違いを分かりやすく説明していきます。
「弔事」とは?
弔事とは、ちょうじという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、とむらうや死をいたんで悔やみを述べるといった意味がある弔の漢字に、できごとといった意味の事の漢字を加える事で成立した言葉となっています。
だからこそ弔事は、死亡や葬式といったお悔やみ事を表すのです。
「弔事」の使い方
弔事は、人が死去した事により生じるお悔やみ事の意味で使われる言葉となっています。
より具体的には、人が亡くなった時に行われる通夜や告別式、火葬といった葬式全般に対してこの弔事という言葉が使われる事が多いです。
なので弔事という言葉は、基本的にネガティブな意味合いを含んで使用されています。
「凶事」とは?
凶事とは、きょうじという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を見れば明確な事ですが、人を殺傷する等の酷い悪事をするとか運が悪いといった意味を持つ凶の文字に、ことがらといった意味を有する事の文字を付け足す事で完成した言葉となっています。
そのため凶事は、縁起の悪い事や不吉な出来事等を示すのです。
「凶事」の使い方
凶事は、縁起が悪い事や不幸な出来事を示す際に、用いられる事が多い言葉となっています。
例えば家族が亡くなったり、病気や怪我人等が次々に出たりした時には、身内の凶事が重なる、といった表現で不幸を嘆いたりする事が少なくありません。
他にも同じ地域に、地震や台風といった自然災害が続けて起きたりすると、凶事が続く、といった表現を使用したりします。
「弔事」と「凶事」の違い
弔事と凶事は文字表記を並べて見比べれば直ぐに分かる様に、最初の文字が弔と凶という明らかな違いがある言葉同士です。
ただしどちらも2文字目が同じ事であり、不幸な出来事に関連した意味合いを持つ言葉だったりします。
もっとも弔事は、人が死亡したり葬式といったお悔やみ事を表す言葉です。
一方の凶事は、人の死を含めより幅広い不幸な出来事を示す際に、使用される言葉となっています。
「弔事」の例文
・『弔事のために休みを取って地元に帰った所、思わぬ形で旧友と再会出来ました』
「凶事」の例文
・『この地域では台風や大雨といった凶事に次々に見舞われ、かなりの打撃を受けました』
・『世界の何処かの国では今も、戦争や紛争といった凶事が起こっているのです』
まとめ
2つの言葉はどちらも同じ事という漢字が使用されており、共に不幸や不吉事に関連して使われる言葉同士です。
ですが最初の文字が弔と凶という違いがあるため、示す意味合いにも相違点が見られます。
まず弔事ですが、葬式等の人の死に関するお悔やみ事を意味する言葉として使用されているのです。
対する凶事は、人の死や病気、怪我や災害、凶悪な事件といった不吉な出来事を幅広く表現可能な言葉となっています。