この記事では、「堅牢」と「堅固」の違いを分かりやすく説明していきます。
「堅牢」とは?
堅牢とは、けんろうという読み方をする言葉です。
文字で表記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、引き締まってかたいという意味の堅の文字に、がっちりかたいや罪人を閉じ込める場所等の意味を有する牢の文字を付け足す事で成立した言葉となっています。
そのため堅牢は、物がしっかりと壊れ難く出来ている事やその様子を表すのです。
「堅牢」の使い方
堅牢は、丈夫でしっかりしているといった様を表す際に使われる事が多い言葉となっています。
設備や建物といった物に対して使用される事が多く、堅牢なつくり、といった形で丈夫さを表現したい時に積極的に使われていたりするのです。
ただあくまで壊れ難く丈夫に出来ている、という意味であり、壊れないという訳ではない点は注意する必要があります。
「堅固」とは?
堅固は、けんごという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事ですが、丈夫とかしっかりしているといった意味を持つ堅の漢字に、かたまるやがっちりかたまって動かない等の意味を有する固の漢字を組み合わせる事で完成した言葉となっています。
だからこそ堅固は、かたくて壊れ難い事や意志がかたくしっかりしている事を示すのです。
「堅固」の使い方
堅固は、かたいという意味を持つ堅と固の漢字が連なって生じた言葉である事でも分かる様に、かたくて壊れ難いという意味を強めに示したい時に用いられる言葉となっています。
かたさをかなり強調している事から、かなりの丈夫さを表すのです。
他にも、意志のかたさを示す際にも使用される言葉となっています。
「堅牢」と「堅固」の違い
堅牢と堅固は、文字を見比べれば直ぐに牢と固という漢字の違いに気付く事が出来ます。
所が最初の文字は同じ堅の文字が使用されており、持つ意味合いも似た所がある点がややこしい部分です。
ただし堅牢は、しっかり出来ていて壊れにくい物という意味を表す際に使われる言葉となっています。
一方の堅固は、かたくて壊れ難く丈夫である事や、意志がかたくてしっかりしているという意味を示すのです。
以上の事から丈夫さにおいては、堅固という言葉の方がやや上と見る事が出来ます。
「堅牢」の例文
・『この古い建物はかなり堅牢なつくりになっています』
「堅固」の例文
・『あの堅固な要塞を攻め落とすのは、かなり難易度が高いです』
まとめ
2つの言葉はどちらも最初に同じ堅の文字が使用されており、その上持つ意味合いも似た所があるので混同する恐れのある言葉同士と言えるのです。
もっとも2文字目が牢と固という明らかな文字の違いがある事で、示す意味合いのニュアンスにも相違点が生じています。
まず堅牢は、物がしっかりと壊れ難く出来ているという事を表現したい時に使用する言葉です。
対する堅固は、かたくて壊れ難いとか、意志がかたいという意味を示す時に用いられる言葉となっています。
丈夫さを比較した場合は、堅固の方がより強度があると判断する事が可能です。