この記事では、「検察官」と「検察事務官」の違いを分かりやすく説明していきます。
「検察官」とは?
「検察官(けんさつかん)」とは、「主に司法試験の合格者で司法修習を終わらせた者が志望して任官される法務省に属する国家公務員」のことです。
「検察官」は検察庁で働くことになりますが、一般的に「検事」とも呼ばれます。
「検察官」とは検察庁に勤めて犯罪の捜査・取り調べ・起訴判断・公判などの職務を果たしている法曹の国家公務員の総称です。
そのため、「検察官」と呼ばれる官職名をさらに分類すると、「検事総長・次長検事・検事長・検事・副検事」などがあります。
「検察官」は裁判では容疑者を弁護する弁護士と対立する役割を果たし、容疑者の犯罪事実を立証して有罪判決を勝ち取ることを目指します。
「検察事務官」とは?
「検察事務官(けんさつじむかん)」とは、「国家公務員採用試験一般職の大卒程度試験(行政)あるいは高卒者試験(事務)に合格した人が任官される法務省所属の国家公務員」のことです。
「検察事務官」の勤務地は検察庁であり、「検察官(検事)の指揮を受けながらアシスタントしての役割」を果たすことになります。
「検察事務官」は、検察官の指示を受けて「捜査と逮捕・罰金徴収・事務」などの職務を担っています。
「検察事務官」の働く部門は、「捜査公判部門・検務部門・事務局部門」の三つになります。
「検察官」と「検察事務官」の違い
「検察官」と「検察事務官」の違いを、分かりやすく解説します。
「検察官」も「検察事務官」も検察庁で勤務する国家公務員ですが、「検察官(検事)」は「司法試験の合格者」であるという大きな違いがあります。
「検察事務官」も「国家公務員採用試験(一般職)の合格者」ですが、難関試験として知られる「司法試験の合格者」ではないのです。
また「検察事務官」は「検察官」のように「容疑者の捜査・立件(起訴)を判断する独立的な権限」を持っておらず、「検察官の指揮・指示」に従いながらアシスタントしての役割を果たしている点も異なっています。
「検察官」の例文
・『検察官になるためには一般的に司法試験に合格して司法修習を受ける必要がありますが、大学の教授・助教授が検察官になれることもあります』
・『検察官には捜査・取り調べに関する警察以上の強い権限があり、最終的にある犯罪の容疑者を起訴するか否かの決定を下すことができます』
「検察事務官」の例文
・『仕事が安定していて残業も少ないためか、検察事務官はハードワークを嫌う一部の学生に人気が出てきています』
・『検察事務官は検察官の補助的な役割を果たしますが、犯罪捜査に当たっては検察官の指揮に従う必要があります』
まとめ
この記事は、「検察官」と「検察事務官」の違いを説明しましたがいかがでしたか?「検察官」とは「司法試験合格者が就業する捜査権や起訴を判断する権限を持っている検事」、「検察事務官」は「検察官を補佐する役割や事務的な作業を担っている法務省の国家公務員」を意味している違いがあります。
「検察官」と「検察事務官」の違いを調べたい場合は、この記事の解説を読んでみてください。
