この記事では、「指導」と「鞭撻」の違いを分かりやすく説明していきます。
「指導」とは?
「指導」には2つの意味があります。
ひとつは、特定の目的が達成されるように、その方向に導くこと、身につけさせるように導くことです。
目的達成のために手引きをすることを意味します。
高血圧の人のことで説明をします。
この人は病院に通っていて、食事内容を見直すようにいわれています。
どういった食事をしたらいいかは、管理栄養士が教えてくれます。
これは、高血圧の改善を目的として行われているものです。
正しい食事を教えて、血圧が正常な状態に導こうとしています。
これを「食事指導」といいます。
今度は陸上の部活動で説明をします。
ある人は長距離走をしています。
長い距離を早く走ることを目的に、いつも練習をしています。
さらに記録を伸ばすために、顧問の先生が生徒に教えをしています。
もう少し腕を振って、背中が丸まっているから伸ばして、呼吸を整えてなど、いろいろと教えています。
これは、長距離のタイムを今までよりもよくするために行っていることです。
ある目的を達成するために教え導いているのです。
これも「指導」といいます。
叱るという意味ではありません。
教えるときに叱ることもあるかもしれませんが、この言葉は叱ることに焦点をあてているのではなく、教え導くということに焦点をあてています。
もう一つの意味は、柔道の試合で選手の軽い違反に対する宣告です。
「指導」の使い方
目的を達成させるために、学問や技術などが身につくように導くこと、正しい方向に手引きをすることという意味で使用をします。
「鞭撻」とは?
「鞭撻」には2つの意味があります。
ひとつは、むちで打って、ある事柄を二度としないようにすることです。
現在このようなことを行うと体罰だとされてしまいます。
手で殴ったり、足で蹴ったりすることではなく、むちを使ってこらしめることをいいます。
もう一つの意味は、努力するように元気づけるです。
気持ちを奮い立たせるようなことを意味します。
「鞭撻」の使い方
日常的にはあまり使用されない言葉です。
やや硬い言葉で文章で使われることが多くあります。
「指導」と「鞭撻」の違い
「指導」は目的を達成するために手引きをすることです。
目的を達成させるために叱ることがあるかもしれませんが、叱るという意味合いではありません。
「鞭撻」にはむちで打って二度としないようにさせるという意味があります。
こらしめるという意味合いです。
励ますという意味もあります。
「指導」の例文
・『生徒を指導する』
・『○○さんから指導を受ける』
・『指導をする立場』
・『お菓子作りの指導を受ける』
「鞭撻」の例文
・『鞭撻を賜る』
・『鞭撻のほどよろしくお願いします』
・『鞭撻を受けた』
・『鞭撻をしてくれた』
まとめ
一方は教え導くこと、もう一方はこらしめること、努力をするように励ますことで、意味は異なります。