「無頓着」と「無関心」は何かを気にかけない際に使用する言葉ですが、細かな意味が異なるため使い分けることが必要です。
この記事では、「無頓着」と「無関心」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無頓着」とは?
「無頓着」は「むとんちゃく」と読み、「物事に対してほとんど気にしないこと」や「物事に対する執着やこだわりを持たないこと」、あるいは上記のような様子を意味する言葉です。
「むとんじゃく」とも読みますが、現在は「むとんちゃく」という読み方が定着しています。
「無関心」とは?
「無関心」は「むかんしん」と読む言葉で、文字通り「人や物事に対して興味や関心を抱かないこと」や「気に留めないこと」、もしくはそれらの様子を意味します。
また、脳に欠陥がある場合において「外部の刺激に対する反応が遅い」という意味も持ち合わせています。
「無頓着」と「無関心」の違い
「無頓着」と「無関心」はどちらも「何かを気にかけない」や「注意を払わない」といった意味を含む言葉ですが、詳細な意味合いに違いがあります。
「無頓着」は「特定の事柄について全くと言ってよいほど気にしないこと」あるいは「物事にこだわりがなく固執しないこと」を意味し、主として人ではなく「物事」に対して用いられます。
一方、「無関心」は「特定の事柄についての興味や関心を持たないこと」や「気に留めないこと」を意味し、「物事」だけでなく「人」に対しても使用されます。
「無頓着」の例文
「無頓着」は、「特定の物事をほとんど気にしないこと」や「物事に対する執着心やこだわりなどを持たないこと」を表す際に使用します。
名詞や形容動詞としての役割があり、「無頓着だ」「無頓着な~」「~に無頓着」といった使われ方をしています。
・『彼女は食事に無頓着だが、太らない体質なので体形が崩れない』
・『彼は几帳面な性格だが、なぜかファッションだけは無頓着だ』
・『何事にも無頓着なタイプなので時々家族に叱られます』
・『あなたがこれほどお金に無頓着な人だとは思わなかったよ』
「無関心」の例文
「無関心」は「人や物事に対する関心や興味を少しも持たないこと」や「気に留めないこと」などを表現する際に用います。
「無関心」も名詞や形容動詞に分類され、「無関心だ」や「無関心な~」、「~に無関心」といった使われ方をしています。
・『彼は勉強が良くできるが、人の気持ちに対して無関心なところがある』
・『あの母親は息子には過干渉だが、娘には無関心だ』
・『無関心を装ってはいるが、本当は彼女のことがとても気になっている』
・『近年は他人のことに無関心な人が増えている』
まとめ
「無頓着」と「無関心」は混同されがちな言葉ですが、詳細な意味合いや使用する場面に違いがあることが分かります。
両者の正しい意味を知って、シチュエーションに応じて適切に使い分けましょう。
ぜひ言葉の豆知識として参考にしてください。