「払拭」と「一掃」の違いとは?意味を詳しく解釈

「払拭」と「一掃」の違い言葉・カタカナ語・言語

ここでは「払拭」「一掃」の違いについて、詳しく説明していきます。

「払拭」の意味や使い方

「払拭」の意味や使い方

「払拭」は、「ふっしょく」と読む言葉です。

「拭い去る」という意味になりますが、使い方が限られており、あらぬ疑いや疑惑など、それの為に付いた(悪い)イメージ、事実ではないといった対象を消し去ると使う為にあると考えていいでしょう。

例えば、「その懸念が払拭できない限り、進めることはできない」といった使い方になり、「懸念材料が消し去れないと~」という解釈になります。

その為に悪い影響となったり、付いてしまった印象などを消すという使い方に限定される言葉なので、物理的に何か消す場合に使うことはできません。

「一掃」の意味や使い方

「一掃」の意味や使い方

「一掃」は、「いっそう」と発音し、全てを消し去り払うことの表現です。

「悪評を一掃したい」と使うと、「払拭」と同様の意味になりますが、「不安の一掃が求められる」のように、悪いイメージや類似するすすんで消し去らないといけないという対象以外にも使える表現です。

そのような使い方だけでなく、「全てDVD化したので、ビデオテープは一掃した」などとも使える言葉で、この場合にはビデオテープ類を全て処分したという解釈になり、こういった物理的な対象にも用いることができます。

「払拭」と「一掃」の違い

「払拭」と「一掃」の違い

「払拭」は、上の説明のように、使える範囲が狭い言葉なので、それほど見聞きする機会がないかも知れませんが、使われた際には、対象になっているものが消し去りたいイメージや評判なのだとすぐに分かります。

「一掃」の方は、広く使える表現で、ゲームで「魔法でこれらの敵を一掃して欲しい」といったような使い方もできる言葉です。

こちらで「消し去る」とする対象は、それができるかできないかは別として、どのような内容でも構いません。

「払拭」を使った例文と意味を解釈

「払拭」を使った例文と意味を解釈

「払拭」を使った例文と、その意味の解釈になります。

特に消し去る必要もない(悪いと表現できるものではない)対象には使われない言葉です。

「先入観を払拭して見ないと、とても高価には見えない」

先にそれほど高いものではないとでも聞いてしまったのか、その所為でとても高いようには見えないと使っています。

その「先入観」が悪い働きとなってしまっている為、「払拭」と使うことができています。

「一掃」を使った例文と意味を解釈

「一掃」を使った例文と意味を解釈

こちらは「一掃」を使った例文と、その意味の解釈になります。

全てという表現になっていることから、1つだけが対象の場合には用いない表現だと考えてください。

「この棚の商品は一掃して、ここに新商品を並べよう」

該当の棚にある商品を全て片付けて、新商品用にしようと言っていると解釈できます。

このような使われ方も多い言葉で、複数の対象全てを消すという意味で広く便利に使える言葉です。

まとめ

まとめ

「払拭」「一掃」の違いは、以上になります。

「払拭」と使う場合には、先のような決まった意味になると覚えておいてください。