「不平等」と「不公平」はよく似た意味を連想させる混同しやすい言葉ですが、「不平等」と「不公平」の意味・使い方の違いを正しく理解できていますか?
この記事では、例文とその解釈も紹介しながら、「不平等」と「不公平」の意味の違いを詳細に説明していきます。
「不平等」の意味や使い方
「不平等」という表現は、「平等ではないこと・全員(みんな)に同じ対応をしないこと」を意味しています。
「不平等」というのは、「結果・能力などの違いに応じて、待遇や配分に違いをつけること」を意味している言葉です。
「不平等」の表現の使い方は、「非正規雇用だけボーナスがないのは不平等です」のように、「何らかの差に応じて、差別的な処遇や分配をする時」に使うという使い方になります。
「不公平」の意味や使い方
「不公平」という表現は、「二人(二つの集団)の間に差がないのに、どちらかに偏った判断をすること」を意味しています。
「不公平」というのは、「本来は同じように取り扱うべきなのに、不当な依怙贔屓(えこひいき)をするさま」を意味している言葉です。
「不公平」の表現の使い方は、「兄のお年玉が多いのは不公平です」のように、「不当な依怙贔屓(対応の偏った区別)をする時」に使うという使い方になります。
「不平等」と「不公平」の違い
「不平等」と「不公平」の意味の違いを、分かりやすく説明します。
「不平等」という言葉は、「平等ではないこと(全員に同じ対応をしないこと)」や「結果・能力などの違いによって、差別的な待遇・配分をするさま」を意味しています。
それに対して、「不公平」という言葉は「双方に差がないのに、どちらかに偏った判断をすること」や「不当な依怙贔屓(えこひいき)をするさま」を意味しているという違いがあります。
「不平等」というのは「みんなを同じように取り扱わないこと(それぞれの差に応じて処遇を変えること)」に意味の重点があり、「不公平」という言葉は「差がないのに依怙贔屓や偏った判断をすること」に意味の重点があるという違いを指摘できます。
「不平等」を使った例文と意味を解釈
「不平等」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「男女がほとんど同じ仕事をしていても、生涯賃金に格差があるという不平等を是正していきたいと考えています」
この「不平等」を使った例文は、「不平等」の表現を、「男女の性別の違いによって生涯賃金に格差があるという差別的な分配の状況を是正していきたい」という意味合いで使っています。
「不公平」を使った例文と意味を解釈
「不公平」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「今までほぼ同じ営業成績を上げてきたのに、彼だけが課長に出世するというのは不公平です」
この「不公平」を使った例文は、「不公平」の表現を、「彼だけが課長に出世するというのは不当な依怙贔屓(偏った人事の評価)です」の意味を持つ文章で使っています。
まとめ
「不平等」と「不公平」の意味の違いを平明に解説しましたが、いかがだったでしょうか?
「不平等」というのは、「結果・能力などに差があることを理由にして、差別的な待遇・分配をすること」を意味しています。
それに対して、「不公平」という言葉は「同じ前提条件にも関わらず、どちらかに偏った判断をしたり依怙贔屓をしたりすること」の意味を持っています。
「不平等」と「不公平」の意味の違いを知りたい時には、この記事の説明をチェックしてみてください。
