この記事では、「治療」と「加療」の違いを分かりやすく説明していきます。
「治療」とは?
「治療」は、病気やけがなどを治す行為で、医療行為によって病気やけがを治すものと、病気の全快を約束できないものをとりあえず前の状態と変わらないようにしようというものが「治療」です。
例をあげれば、骨が折れ、骨折という症状は前と同じ状況に戻せるが故、これは治療で、糖尿病のような一度病気になるとなかなか病気が全壊しないものをできるだけ前と同じ状態に戻そうとするのも「治療」です。
「加療」とは?
「加療」は、対象の病気を治そうという行為自体を指し、意味においては、「治療」と全く同じです。
しかし、「加療」は、病気を治すという行為を改まって呼んだ言い方になり、この呼び方をするのはなかなか病状が進展しない病気に対して、「加療」と呼んで医療行為を行い医療行為を受ける側を敬うために使用します。
「治療」と「加療」の違い
両者の違いは、なかなか病気の全快が期待できないかどうかです。
これは言いにくいことですが、「治療」は、病気が治る見込みがある場合、「治療」でおそらく病気は全快しないだろうなという場合は、「加療」という言い方で相手の方を敬った言い方で病気の全快を目指すための医療行為を行うというのが両者の違いです。
「治療」の例文
・『疲労骨折を治療する』
この例は、骨がある部位を酷使し続けたことによる骨折に医療行為を行うという例です。
よって、このけがは治る見込みがあるが故、「治療」という言い方をしており、長期化してけがを治そうというものではありません。
「加療」の例文
・『糖尿病の加療を受ける』
この例は、糖尿病というなかなか病気の根絶が難しい、完治しない病気についての医療行為を受けるという例です。
「加療」は、医療行為を受けて病気を全快させ、以前のように活動できるようにすることを目的としているのですが、病状が重く、なかなか、病気の治療が進行しないものにおいて改まって病気を治すことであると相手に対して、改まっていっている点にあります。
よって医師から「加療」と言われた場合、病気の全快は難しいと考えるとよいでしょう。
まとめ
「治療」と「加療」に違いについては、言いにくいのですがこれは病気の重さが異なります。
「治療」という言葉で済むのはいわば、後遺症や病気自体の完治が可能であるもので、なかなか病気が治らない、もしくは治る見込みはないが病気の進行を止めたり、緩和することが目的である医療行為は、「加療」と呼びます。
よって、「加療」と言われるものは医療行為を受けても病気が感知するとは約束できません。
逆を返せば、最初は「治療」だったが病気がなかなか治らないと医師が判断した場合、「加療」へと移行し、病気の進行を止め続けるには、「加療」という治るかどうかわからないが医療行為を施さないといけないという状態に移行することも考えられるわけです。