この記事では、「時期早々」と「時期尚早」の違いを分かりやすく説明していきます。
今さら聞きにくい四字熟語を学んでいきましょう。
「時期早々」とは?
「時期早々」とは、「時期尚早」の間違い言葉のこと。
打ち間違えしやすく、誤りやすい四字熟語のひとつです。
いかにもありそうな表現なので、多くの人が誤りに気付かないまま使っています。
ちなみに「時期早々」の「早々」とは、時間が経っていないこと。
キビキビとしていて、動きが速い様子をさしています。
仕事の現場でも「早々にご対応いただき、ありがとうございます」などのように、速やかに処理をしてくれた取引先に対して「早々」を用いる場合もあります。
仕事で良くつかう「早々」ですが「時期早々」という表現はないため、間違えてビジネスシーンで用いないように気を付けておきましょう。
「時期尚早」とは?
時期尚早(じきしょうそう)とは、まだ早いこと。
物事を始めるのに、ベストな頃合いではないことです。
もう少し待った方が良い状況を示しています。
準備不足でスタートする時期ではないとき、大きな不安を感じている場合に用いています。
時期尚早には「時期」と「尚早」という2つの熟語がくっついています。
「尚早」は「尚はやい」と表現できるように、機が熟していない状況をあらわします。
個人の足並みが揃っていなく、その場しのぎで間に合わせたような突貫工事につかいます。
今おこなっても失敗しそうな場合に、警告として用いられる語句になります。
「時期早々」と「時期尚早」の違い
どちらも似ているため、判断に困ります。
「時期早々」と「時期尚早」の違いを、分かりやすく解説します。
・正しいのは「時期尚早」
大人でも間違えてしまう、紛らわしい四字熟語が「時期早々」と「時期尚早」です。
どちらも瓜二つでよく似ていますが、正しいのは「時期尚早」。
「時期早々」はネットに溢れていますが、間違い言葉になります。
ちなみに「時期尚早」をあべこべに「時期早尚」と覚えてしまう人も多いです。
そもそも「早尚」という熟語は存在しないので、「時期尚早」ときっちり区別をしておきましょう。
また誤り言葉の「時期早々」の「早々」は「はやばや」とも読めます。
「はやばや」というのは、行動の身軽さをあらわす言葉です。
行動力があって、すぐに実行にうつす人を「はやばや」といいます。
信用のおける人に対して、お礼代わりに使う表現なので「時期早々」と言い切ってしまうと、どこか辻褄の合わない気持ち悪さも感じてしまいます。
言葉そのものが持つ力を読み解いていくと、しっくり来るのは時期尚早になります。
まとめ
「時期早々」と「時期尚早」の違いを分かりやすくお伝えしました。
間違えやすい四字熟語ですが、正解は「時期尚早」です。
間違い言葉は、時期早々になります。
時期尚早は物事のスタートには、まだ相応しくないという否定の意味合いがあります。
準備不足で失敗に終わりそうな場合に用います。
恥をかかないように、正しい日本語を学んでおきましょう。