この記事では、「卑屈」と「卑下」と「謙虚」の違いを分かりやすく説明していきます。
「卑屈」とは?
「卑屈」とは、必要以上に自分の身分を下に置いて、他の人に対してお世辞を言ったり、気に入られようとして振舞うことを言います。
また、おどおどしていたり、いじけていることでもあります。
「彼はわざと卑屈になっている」「卑屈な態度ではモテない」「何でそう卑屈になるんだ、堂々としていなさい」などと使います。
「卑下」とは?
「卑下」とは、自分のことを「人より劣った者」として扱うことを言います。
いい意味ではへりくだる、謙遜するということになります。
しかし「卑下も自慢のうち」という言葉がありますように、表面上は「卑下」していても、実はその振舞いが美徳だと思っていて結局は自慢しているということもあります。
つまり「卑下」し過ぎることは好ましくないわけです。
「彼は必要以上に自分を卑下するけど、本当は自信満々なんだ」「そう、卑下することもあるまい」などと使います。
「謙虚」とは
「謙虚」とは、控えめで、自分の能力、地位などを自慢したりしないことを言います。
また素直な態度で人に接するという意味合いでもあります。
優秀なのにそれを威張ることはない人、素直で好ましい人、どちらも「謙虚」という言葉で言い表すことができます。
「仕事ができるからって何て態度だ、謙虚さがまったくない」「彼女は、人の言うことを謙虚に聞くので好かれる」などと使います。
「卑屈」と「卑下」と「謙虚」の違い
「卑屈」と「卑下」と「謙虚」の違いを説明します。
この三つの言葉は意味が違いますので混同しないように気をつけてください。
「卑屈」は必要以上に自分を卑しめて、他の人にへつらうという意味があります。
またおどおどしていじけているという意味でもあります。
「卑下」も似たような印象がある言葉ですが、微妙な違いがあります。
「卑下」は人に比べて自分は劣っている者として扱うことを言います。
つまり、へりくだる、謙遜することで、ある意味マナーのようなものです。
別におどおどしたり、いじけているわけではありません。
しかし過度な「卑下」は嫌味に感じられる場合もありますので注意が必要です。
最後に「謙虚」ですが、これは控えめな様子、自分の能力、地位をおごることがない、素直な態度で人に接するといった意味になります。
人に好印象を与えるのは「卑屈」「卑下」ではなく「謙虚」ということになるでしょうか。
ごく簡単にまとめますと「卑屈は必要以上に自分を卑しめ他にへつらう、おどおどしていじけている」「卑下はへりくだる、謙遜する」「謙虚は控えめ、おごることがない、素直な態度で人に接する」となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「卑屈」と「卑下」と「謙虚」の違いを説明しました。
「卑屈」と「卑下」は似た印象がありますが、混同しないように気をつけてください。
どれも人と接する際の様子を表す言葉ですが意味が違います。
それぞれの言葉の意味を正しく理解して使い分けるようにしてください。