冬になると暖かいスープがうれしくなります。
スープには色々な種類がありますが野菜やお肉がたくさん入ったスープは栄養価も高く美味しいものです。
そんなスープを煮込む時に使うのが「じっくりコトコト煮込む」というような表現です。
この「じっくり」というのはどういう意味なのでしょうか。
同じような言葉である「ゆっくり」とはどう違うのでしょうか。
この記事では、「じっくり」と「ゆっくり」の違いを分かりやすく説明していきます。
「じっくり」とは?
「じっくり」とは、「時間をかけて」という意味の言葉ですが、元々の意味は「物事が合っている」あるいは「よく混ざり合っている」ことを表す言葉で、そこから派生して「時間をかけて合わせる」あるいは「時間をかけて混ぜる」というような意味になりました。
よく使われるのは「じっくり煮込む」や「じっくり考える」などですが、姿勢として真摯なものを感じることができる言葉です。
英語では「carefully」が最も近いでしょう。
「ゆっくり」とは?
「ゆっくり」とは、「時間をかけて」という意味の言葉ですが、対義語の「速く」を考えれば分かるように、「気持ち的にもゆったりと」という意味もあります。
語源としては「緩(ゆるやか)」が有力で、そこから「ゆるり」、「ゆっくり」となったと言われています。
そういう意味では「ゆっくり」の中には「セコセコしない」という意味もあるでしょう。
英語では「slowly」が近いでしょう。
「じっくり」と「ゆっくり」の違い
「じっくり」と「ゆっくり」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、「時間をかける」という意味では共通なのですが、ニュアンスに違いがあります。
「ゆっくり」が「単純に時間をかける」という意味なのに対して、「じっくり」は「時間と手間をかける」というニュアンスが強くなります。
さらに「真面目に、真剣に」というニュアンスも加わります。
スープを煮込むのに手間がかかるのか、という問題ですが、実は具を入れるタイミングをはかったり、アクを取ったり、火の温度を調整したりと、手間はかかります。
そう言った意味では「スープをじっくり煮込む」というには理にかなった言い方ということになります。
「じっくり」の例文
「じっくり」の例文は以下のようになります。
・『この問題とはじっくりとつきあって行こうと思います』
・『じっくり考えてやっと結論を出すことができました』
「ゆっくり」の例文
「ゆっくり」の例文は以下のようになります。
・『走ると危ないので、ここはゆっくり歩きましょう』
・『自分の家だと思ってゆっくりしていってください』
まとめ
この記事では、「じっくり」と「ゆっくり」の違いを、解説してきました。
序文で述べたように、暖かいスープを煮込む時には「ゆっくり」よりは「じっくり」を使った方が美味しさが滲み出てきます。
このように言葉の選び方ひとつでイメージの伝わり方が変わってくるので、小さなことでも言葉選びには気をつけ方がよいでしょう。