「交易」と「貿易」の違いとは?分かりやすく解釈

「交易」と「貿易」の違いビジネス・就職・転職

お金や物のやりとりを意味する言葉として「交易」「貿易」があります。

このふたつは具体的にどのような基準で使い分ければよいのでしょうか。

今回は、「交易」「貿易」の違いについて解説します。

「交易」とは?

「交易」とは?

「交易」とは、「物品やお金を交換する取引」を意味する言葉です。

「交易」「易」には「とりかえる」という意味があります。

江戸時代大名が治める領地を別の場所に変更することを「改易」といいましたが、「交易」「物品やお金を取り替えること」を表します。

「交易」「交」には「違う物同士が重なりあう」という意味があります。

「交易」「取引するもの同士が物品や金銭を交わし合って取り替える」ことを表しており、一般的には「取引」を指します。

金銭で売買するだけでなく物品同士を物々交換するのも「交易」に含みます。

一般的には「遠く離れた相手と行う売買や取引」を指して「交易」と表現します。

近所の店で夕食の材料を購入するような日常的な買い物は「交易」とは表現しません。

基本的には企業や国などによる大規模な取引を指す言葉であり、ある程度の友好関係があり交流しながら継続的に行われる取引に対して使われる表現です。

「交易」の使い方

・『砂漠の交易ではラクダが大活躍している』
・『綿花を運びコショウを持ち帰る交易で財産を築き上げる』
・『許可なしに交易すると罪になる』
・『交易で手に入れた品々を市場で売りさばく』

「貿易」とは?

「貿易」とは?

「貿易」とは、「外国との間で行う物品や金銭のやり取りを伴う商取引」を意味する言葉です。

「貿易」という言葉は「国外を対象にした取引」に対して用いられる表現です。

国外に物品やサービスを持ち出すことを「輸出」国外から物品やサービスを持ち込むことを「輸入」といいますが、輸入や輸出を総じて「貿易」と表現します。

「貿易」の当事者はそれぞれの国に存在する企業や個人ですが取引の際に適用されるルールに関しては国家間の取り決めに従います。

自国の産業保護を目的に関税をかけたり安全のための検査や調査を行ったりなど、国内取引とは異なる基準が適用されるのが「貿易」の特徴です。

基本的には「異なる通貨間での取引」を指して「貿易」と表現しますがEU域内取引のように異なる国家で同一通貨が使用されている場合は異なる国同士の取引が「貿易」となります。

「貿易」の使い方

・『綿花の貿易で巨万の富を築き上げる』
・『貿易のために巨大な貨物船が建造された』
・『コンテナの不足が貿易に深刻な影響を及ぼしている』
・『繊維貿易で外貨を獲得する』

「交易」と「貿易」の違い

「交易」と「貿易」の違い

「交易」「貿易」の違いは「取引相手」です。

「交易」はある程度離れた人を相手に行う大量の取引を指す言葉ですが。

「貿易」は異なる国の企業や個人を取引相手にする取引を指します。

「交易」という言葉は幅広い取引全般を意味する言葉であり、その中には「貿易」も含まれます。

まとめ

まとめ

「交易」「貿易」は非常によく似た言葉ですが厳密な意味で比較するとはっきりとした違いがあります。

取引相手は誰なのかを確かめてふさわしい用言を使いましょう。