「慣習」と「慣例」の違いとは?分かりやすく解釈

「慣習」と「慣例」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「慣習」「慣例」の違いを分かりやすく説明していきます。

「慣習」とは?

「慣習」とは?

「慣習」には2つの意味があります。

ひとつは、社会で古くからそれが行われているならわしです。

特定の地域だけ、特定の家庭だけで行われている事柄ではなく、社会全体で古くから続けられているならわしを意味しています。

日本人は、そばやラーメンなどの麺類を音を立てて食べます。

しかし、他の国では音を立てて食べるのはマナーが悪いとされる場合があります。

日本では、古くから音を立てて麺類を食べていたので、それを行っても問題ないのです。

社会全体で行われていることであり、社会に定着しているこういった事柄を指す言葉です。

「慣習」の使い方

社会全体に定着しているならわしについて使用をします。

特定の地域や特定の家庭だけに定着している事柄には使用しません。

「慣例」とは?

「慣例」とは?

繰り返し行われてきて、それをするのがあたり前のようになった事柄のことです。

以前から行われていて、それを何度も行っており、行うのがあたり前になった事柄を指しています。

ある業界では、親の許可がないとその業界に入れなかったとします。

ずっとその業界では、それが続いてきていました。

その業界に入っている人は、全員親の許可を受けて業界に入っているのです。

これまで親の許可なく入った人はいません。

業界に入るためには親の許可を得るという事柄がずっと繰り返されています。

そして、ずっと繰り返すことでそれをするのがあたり前になっています。

今度は別の事柄で説明をします。

ある団体のトップは、毎年正月に伊勢神宮に参拝をしています。

団体のトップの人は必ず行っています。

最初に伊勢神宮への参拝をする人がいて、その人が毎年行っていました。

そして、次にトップになった人も以前のトップの人と同じように、伊勢神宮への参拝を続けました。

こうしてずっと繰り返されたことによって、それがあたり前になりました。

こういった事柄を意味する言葉です。

「慣例」の使い方

何度も同じことをして、それを行うのがあたり前のようになった事柄に対して使用をします。

「慣習」と「慣例」の違い

「慣習」と「慣例」の違い

それをするのがあたり前になっている事柄といった意味が似ていますが、やや意味合いが異なります。

前者は社会全体に定着しているもので、古くから引き継がれている事柄を指します。

後者は繰り返し行うことであたり前になった事柄を指しています。

それが定着しているのは社会全体でない場合もあります。

「慣習」の例文

「慣習」の例文

・『慣習に従う』
・『世界の慣習』
・『悪しき慣習』
・『慣習通りに行う』

「慣例」の例文

「慣例」の例文

・『慣例となっている行事』
・『慣例通りに式を行う』
・『慣例を破る』
・『慣例にとらわれる』

まとめ

まとめ

それをするのがあたり前になっている事柄という意味が似ていますが、一方は社会全体に定着している古くから引き継がれている事柄で、もう一方は繰り返すことであたり前になった事柄で、意味合いが異なります。