この記事では、「付き人」【つきびと】と「マネージャー」の違いや使い方、例文を分かりやすく説明していきます。
「付き人」とは?
師匠の身の回りの世話しながら雑務をこなし、仕事を身に付けていくのが「付き人」【つきびと】と言います。
組織の中では一番下の立場であり、上の者には絶対に逆らうことなく指示されたことを「はい」と快く受け入れてやることが必要です。
師匠の言うことを聞きながら行動するその行為により、その世界の育成システムによって年功序列や格、位を学んでいきます。
相撲の世界ではとくに関取に必ず「付き人」が付いてふんどしを洗ったり、ご飯を作り、欲しいものを買ってくるなど立派な関取になれるよう陰ながら応援し、その恩恵としてお金が入ってくるわけです。
「マネージャー」とは?
仕事管理から化粧、ヘアアーティストの手配、着る服選び、他の出演者への挨拶周りなど、自分が担当する芸能人と組み、仕事するのが「マネージャー」です。
何が得意であるからこのような仕事を入れればいいか考えたり、体調管理から食べ物の管理までかなり細かく芸能人に寄り添って仕事します。
一般的な会社では社員の給料から仕事を把握する管理職が「マネージャー」にあたります。
この社員にはこのような資格があるからあの社員と仕事させようと考えて、より充実した能力を活かした成果を出させるわけです。
「付き人」と「マネージャー」の違い
「付き人」と「マネージャー」の違いを、分かりやすく解説します。
特化した仕事を身に付けて、将来は独立したいと思う人が師匠の元に弟子入りして世話するのが「付き人」であり、自分のために特殊な仕事を覚えられるよう何年も付くわけです。
年功序列をわきまえて、一人立ちできるよう取り組んでいきます。
一方の「マネージャー」は各社員の能力や資格、給料、仕事の予定などを把握し、見合う仕事を与えたり、力を発揮し、いい成果が出せるよう考えて実行させることが仕事という違いがあります。
「付き人」の例文
・『演歌界では、歌手の付き人を求人情報誌で募集することがある』
演歌歌手の「マネージャー」というよりも、常に一緒に行動して回る仕事も多く、公私もサポートするため「付き人」という呼び方をしているのが一般的です。
・『落語界での付き人は師匠の話にしっかり耳を傾けて、話し方を学ぶことが大切だ』
古くから落語界では師匠の食事の世話や筋肉の揉み解し、愚痴聞きに至るまで幅広く「付き人」がやってきましたが、これからの仕事をこなしながら話し方のコツを盗み、うまく自分のものにするわけです。
「マネージャー」の例文
・『外資企業では役職者の肩書としてマネージャーと表す』
「マネージャー」の仕事は企業にとって大事な役目であると考える外資企業では、早くからこの立場の役職を取り入れていました。
・『欧米では、野球チームをまとめて選手を育成する監督をマネージャーと呼ぶ』
アメリカでは、だいぶ前から野球チームの代表者とも言える監督を「マネージャー」と呼び、選手の育成から管理まで任せていたのです。
まとめ
どちらも人の魅力や能力などを見極めてその人に合う仕事を入れたり、予定を管理してあげるのが主な仕事になりますが、「付き人」は公私も家族のような関係で接しながら仕事を覚えていき、「マネージャー」は現場での仕事のみで、他は自由に活動できるところが違います。