この記事では、「懲戒免職」と「懲戒処分」の違いを分かりやすく説明していきます。
雇用にまつわる用語を勉強していきましょう。
「懲戒免職」とは?
懲戒免職とは、公務員が仕事を解雇されること。
国家公務員法や地方公務員法で定められた、公務員にまつわる用語です。
民間企業の場合には「懲戒解雇」というので正しく区別しておきましょう。
懲戒免職がおこなわれるのは、公務員が窃盗や盗撮、酒気帯び運転をおこなった場合などです。
公務員としてはもちろん、社会の一員として絶対に許されない犯罪行為を犯した場合に与えられます。
懲戒免職処分を受けると、およそ2年間は公務員として復職することができません。
自粛期間が過ぎれば新たに求職活動をおこなうことができますが、現実的には狭き門になることを想定しておくといいです。
「懲戒処分」とは?
懲戒処分とは、企業が従業員に与えるペナルティのこと。
何らかの不利益を被った人を、処罰する行為すべてをあらわします。
懲戒処分はどの程度ルールを破ったかによっても、与える処罰が細かく分かれています。
例えばもっとも軽い処罰が戒告です。
戒告とは該当する従業員に、口頭で注意をおこなうことです。
このほか給与を下げる減給、役職を取り下げる降格などもあります。
もっとも重たい懲戒処分になると、厳しい雇用契約の解除があります。
どのような懲戒処分があるのかについては、就業規則に載せておくことが法律で義務付けられています。
そのため万が一のペナルティについて、日頃から企業と従業員が正しく理解しておくことが大切です。
「懲戒免職」と「懲戒処分」の違い
それぞれ処分にまつわる言葉です。
「懲戒免職」と「懲戒処分」の違いを、分かりやすく解説します。
・公務員は懲戒免職、一般企業は懲戒処分
どちらも「懲戒」という言葉が混じっているので、間違えやすいです。
整理すると懲戒免職は、公務員の解雇をあらわします。
飲酒運転など違法行為をおかして、公務員を失職するのが懲戒免職です。
そして懲戒処分とは、一般企業の制裁をあらわします。
問題行為をおかした社員に対して、会社が出席停止や減給などの重たいペナルティを与えるのが懲戒処分になります。
懲戒免職が公務員の事実上のクビをあらわすのに対して、懲戒処分は一般企業の様々な処罰をふくみます。
そのため懲戒処分の内容によっては、会社を辞めずに済むこともあります。
物事の重さから考えると、より厳しい処分は懲戒免職。
軽いものから重いものまで、含むのが懲戒処分です。
知識を得ておきましょう。
まとめ
「懲戒免職」と「懲戒処分」の違いを分かりやすくお伝えしました。
懲戒免職とは国家公務員または地方公務員が悪質な事件を犯したとき、解雇する処分をあらわします。
そして懲戒処分は民間企業の処分すべてを指します。
口頭の注意から懲戒解雇まで、そのレベルは様々なものに分かれています。
万が一に備えて、内容を熟知しておきましょう。