この記事では、「諭旨解雇」と「懲戒解雇」の違いを分かりやすく説明していきます。
「諭旨解雇」とは?
「諭旨解雇」は、事業者側が対象となるものを首にする場合、理由を述べたうえで納得という形で解雇を通達することです。
よって、「諭旨解雇」は、事業者側の態度に納得をしてもらうことを重要視した制度になります。
むろん、解雇を通達される側は納得がいかない場合、会社を相手に解雇が不当であることを述べてもよいですが、会社側は、正当な理由で解雇を通達しますので訴えが通るかは未知数です。
「懲戒解雇」とは?
「懲戒解雇」は、従業員や社員という人物が罰則という形で会社を首になることです。
よって、この解雇は、従業員や社員という人物たちは会社に対して背いたが故に罪として会社を首になるというのがこの制度になります。
「諭旨解雇」と「懲戒解雇」の違い
両者の違いは、「諭旨解雇」は会社側の都合に対して納得という形で社員を首にすることですが、「懲戒解雇」は、社員側に非があるが故会社に背いたという罰で首になるという違いです。
「諭旨解雇」の例文
・『諭旨解雇は実は処分の一つで納得をもって対象を首にすることである』
この例は、「諭旨解雇」は、社員の処分の仕方の一つで首にすることを意味します。
むろん、処分を受ける側には理由があり、勤務実態のほか車内への貢献度など会社に必要ではないと判断した場合、会社を辞めてもらうよう促すのがこの制度です。
「懲戒解雇」の例文
・『会社の売上金を着服し懲戒解雇となる』
この例は、会社のお金を使い込んだことがばれてしまい、そのことを理由に会社に背いたという罪をもってして会社を首になったという例です。
なお、この例の場合、「懲戒解雇」だけですんでいる場合は会社は会社のお金を管理できていないという問題が露見しないよう対象を首にするというだけですみますが事件性がある場合、会社のお金を使い込まれたという事実が世間に公表されたうえで警察による操作が始まりますのでこうなりますと、裁判という形もあり得ます。
まとめ
「諭旨解雇」であろうと「懲戒解雇」であろうと対象となるものを首にすることに違いはないです。
問題はどのような手法で対象を首にするかが重要で、「諭旨解雇」は、相手を諭して相手側に首になっても仕方がないことを通達しますが、「懲戒解雇」の場合は、対象が罪人であるが故、首にするという理由があり、事件化を大きくしたくないが故、首にするというだけで対象の罪については会社はかかわりません。
よって事件化しない限りは対象を犯罪者であるが故に首にするというスタンスになります。
むろん、事件化した場合警察の捜査が入りますので、会社を首にした後裁判になるのが「懲戒解雇」です。
「諭旨解雇」の場合、円満退社という形で会社はことを納めますのでこちらは裁判にならないケースが多い対象を首にする方法になります。