この記事では、「名誉教授」と「特別栄誉教授」の違いを分かりやすく説明していきます。
色々な肩書きを学んでいきましょう。
「名誉教授」とは?
名誉教授とは、大学を退職した先生のこと。
退任した先生のうち、その大学に対して輝かしい功績を残した教授をこう呼んでいます。
過去にその大学に勤めていた人、優れた結果を残した人が「名誉教授」です。
ただどのような人を名誉教授にするかは、明確な基準がありません。
そのため10年ほど勤めた先生が名誉教授になるケースもあれば、40年という長い年月に教壇に立っていた人を名誉教授と呼ぶこともあります。
名誉教授の称号が贈られるのは、退任式が終わったあとの4月か5月です。
あくまで形式的な称号になるので、お給料などは報酬は発生しないことが多いです。
「特別栄誉教授」とは?
特別栄誉教授とは、素晴らしい研究成果をのこした偉大な先生のこと。
世界を大きく揺るがすような、驚きの偉業を達成した人に贈られます。
特別栄誉教授は東京大学や北里大学など、一部の大学が独自に付けている称号です。
そのためどこの大学にも、特別栄誉教授がいる訳ではありません。
ちなみに特別栄誉教授の肩書きが付いているのはノーベル賞を受賞した、すごい人たちばかりです。
大村智さん、山中伸弥さん、小柴昌俊さんらの名前が挙がっています。
誇りに思えるような壮大な研究をした人に対して、ご褒美の意味合いで贈られています。
大学の中には特別栄誉教授に対して、ボーナスを贈っているところもあります。
「名誉教授」と「特別栄誉教授」の違い
どちらも教授という名前が付いています。
「名誉教授」と「特別栄誉教授」の違いを、分かりやすく解説します。
・名誉教授は「学校教育法」の呼称
「名誉教授」と「特別栄誉教授」はよく似ていますが、その中身は少しずつ異なっています。
名誉教授は学校教育法で定められた公式の呼称です。
その大学に勤務していたことが条件になっていて、誰を選ぶのかは各学校に委ねられています。
一方で特別栄誉教授は、学校教育法には載っていない、非公式の名前です。
どのような人を選ぶかは、まったく白紙の状態になっています。
多くはノーベル賞を受賞した研究者、世界的に有名な著名人に贈られています。
こうした新しい呼称が生まれる背景には、少子高齢化によって大学が厳しい経営状況に立たされていることも関係しています。
より優秀な学生を集めるために、国内外にアピールするために使われているのが「特別栄誉教授」などの称号です。
まとめ
「名誉教授」と「特別栄誉教授」の違いを分かりやすくお伝えしました。
いずれも大学の先生にまつわる呼び名です。
名誉教授とは学校教育法に載っている、輝かしい呼称のこと。
大学で長い間教授としていて働いた、先生に贈られます。
そして特別栄誉教授とは大学側が独自につくった、新しいネーミングです。
ノーベル賞受賞者など著名人に贈られています。