この記事では、「考察」と「批評」の違いを分かりやすく説明していきます。
「考察」とは?
考察とは、こうさつという読み方をすべき言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば分かる事でしょうが、かんがえるやしらべるといった意味の考の文字に、調べて明らかにするや推しはかるという意味がある察の文字を加える事により完成した言葉となっています。
以上の事から考察とは、物事を明らかにすべくよく調べて考えを巡らすという意味を表すのです。
「考察」の使い方
考察は、物事を明らかにするために調べた上で考える、という意味に使われる言葉となっています。
単に考えを巡らせるだけでなく、良く調べた上で検討をしたり分析を行う事で、物事の特徴や意味する所を発見するという意味です。
この様に考察は、裏付けをしっかり行った後に考えを巡らせて、結論を導くといった意味に使用される言葉となっています。
「批評」とは?
批評とは、ひひょうという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、付き合わせて良否を決定するという意味を持つ批の漢字に、良し悪しをはかるやひょうかといった意味を所有する評の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ批評は、物事の善悪や正邪等を指摘した上で、自分の評価を述べるという意味を示すのです。
「批評」の使い方
批評は、善悪や正誤といった事を指摘しながら、自分の下した評価を論ずるという意味に用いられる言葉となっています。
ただ良し悪しという判断を下すだけでなく、その理由を述べた上で指摘するというのが、この言葉には含まれているのです。
つまりただ感情や直感で評価を下すだけでなく、その評価となる根拠を指摘した上で、結論を述べるという意味としてこの批評は用いられています。
「考察」と「批評」の違い
考察と批評は、文字表記を見比べても全然違う漢字が使用されており、読み方も似ている訳ではありません。
持つ意味合いも違いがあるので、そこをきちんと踏まえておけば使い分けを誤る事はないです。
ちなみに考察は、物事を明確にするために良く調べた上で、考えを巡らせるという意味を表現します。
一方の批評は、物事の善悪や是非等を指摘した上で、自分の下した評価を述べる事を意味するのです。
「考察」の例文
・『その時代によって変化する常識という枠組みに関して考察します』
「批評」の例文
・『私は事前に映画批評をチェックした上で、気になった映画を観に行く様にしています』
まとめ
2つの言葉に共通する文字はなく、読み方も似てはおらず全然違う言葉となっています。
更に持つ意味合いも似ているという程ではないので、それぞれの言葉の意味を理解すれば使い分けで失敗する事はないです。
ちなみに考察は、物事を明らかにするのを目的に、良く調べたり検討したり分析したりして考えを巡らせる事を表す言葉となっています。
対する批評は、物事の是非や正邪を指摘しつつ、自らの評価を論ずるという意味を示すのです。