この記事では、「誰でも」と「誰にでも」の違いを分かりやすく説明していきます。
「誰でも」とは?
はっきりとはわからない人、自分以外の不特定多数の人という意味です。
「誰」は自分ではない、はっきりとしていない人のことです。
「でも」は誰や何など不特定を指す語について、すべてのものにあてはまる意を表します。
つまり、「誰でも」は不特定の人すべてを意味していることになります。
鶏卵は鶏が産んだ卵だと知っている人は多いことでしょう。
大人だったらほぼすべての人が知っているはずです。
これは「誰でも知っていること」といいます。
簡単に作れるホットケーキがあったとします。
小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖などを混ぜ合わせた粉がすでに用意されており、あとは卵と牛乳を混ぜて焼くだけです。
難しい手順はありません。
多少混ぜ方が雑でも、焼き過ぎてしまっても作ることができます。
これは「誰でも作れる」といいます。
しかし、実際には卵を割れないなどして作れない人もいることでしょう。
「誰でも」は100人いれば100人すべてがという意味ではなく、100人いたらだいたい100人はといった意味です。
「誰でも」の使い方
特にこの人と指定しない場合に使用をします。
実際には数人程度あてはまらない人がいるかもしれませんが、その場合でも使用できます。
「誰にでも」とは?
動作などを行う対象や、受け取るものなどが不特定多数であることを表す言葉です。
「に」は動作の目的、動作の対象、受け身などを表す語です。
「でも」は誰など不特定を表す語について、すべてのものにあてはまることを表します。
多くの人は縄跳びができることでしょう。
縄をまわして、縄が足元に来たときにぴょんと飛べばいいだけです。
しかし、中にはこの動作ができない人もいます。
たとえば、タイミングをうまくつかめない、ジャンプをする筋力がないといった場合です。
縄跳びは「誰にでもできるものではない」といえるでしょう。
縄跳びという行為の対象を表しています。
「誰にでも」の使い方
不特定多数の人を表すときに使用をする語です。
何かの行為などを受け取る対象などを表すときに使用をします。
「誰でも」と「誰にでも」の違い
同じような意味で使われることがあります。
たとえば、「誰でもできる」「誰にでもできる」です。
この場合は、不特定多数の人すべてにあてはまるという意味で使っています。
「誰にでも効くわけではない」とはいいますが「誰でも聞くわけではない」とはいいません。
この場合は行為を受ける対象を表すために「に」をつけます。
「誰でも」の例文
・『誰でもいい』
・『誰でも答えらえる』
・『誰でもできる』
・『誰でも経験している』
「誰にでも」の例文
・『誰にでも起こる可能性がある』
・『誰にでも優しい』
・『誰にでもあいさつをする』
・『誰にでもあること』
まとめ
2つの言葉は同じように使うこともありますが、「に」をつけた場合は行動などの対象を表すこともあります。