「耳学問」と「目学問」はどちらも学習や知識に関する言葉ですが、意味が異なるため使い分けることが必要です。
この記事では、「耳学問」と「目学問」の違いを分かりやすく説明していきます。
「耳学問」とは?
「耳学問」は「みみがくもん」と読む言葉で、「みずから学習して得た知識ではなく、人から聞くことで得た知識」を意味します。
また、「聞きかじりの知識」或いは「物事の表面や上辺のみを聞いて得た知識」といった意味も持ち合わせています。
「目学問」とは?
「目学問」は「めがくもん」と読む言葉で、「他人から聞くのではなく、みずから進んで本を読んだり資料を調べたりして知識を習得することやその知識」を意味します。
そのほか、「書物を用いて学習すること」といった意味で使用するケースもあるようです。
「耳学問」と「目学問」の違い
「耳学問」と「目学問」は、双方とも「人間の感覚器官」を表す漢字と「学問」という漢字で成り立っていますが、それぞれが持つ意味合いに違いがあります。
「耳学問」は「自発的に習得した知識ではなく、他人から聞くことで得た知識や情報」もしくは「聞きかじった知識や情報」のことを指し、どちらかというとネガティブなニュアンスで使用されています。
一方、「目学問」は「みずから本を読んだり文献を調べたりして自発的に習得した知識や情報」という意味合いがあり、「耳学問」と比較すると前向きな言葉として捉えられています。
「耳学問」の例文
「耳学問」は「自分で勉強して得た知識ではなく人から聞いた知識」や「上辺だけの聞きかじった知識」を表現する際に使用します。
「耳学問で覚える」や「耳学問の知識」といった使われ方をしています。
・『実家が和定食屋を経営しているので、魚のさばき方や調理方法は耳学問で覚えた』
・『彼は自分を博学多才な人間だと思っているようだが、話の内容はほとんどが耳学問の知識だ』
・『耳学問だとしても、多くの人の話を聞くことは重要だと思う』
・『耳学問で得た情報が思わぬ状況で役に立った』
「目学問」の例文
「目学問」は「人から聞くのではなく自発的に学んで習得した知識」を表現する際に使用する言葉で、「目学問ができる」や「目学問で得る」などの使い方があるようです。
・『弟は昔から分からないことを自分で調べることが好きで、いわゆる目学問ができる子どもだった』
・『現在はインターネットを通じて幅広い情報に触れられるので、知りたいことを目学問で学びやすくなった』
・『娘は色々なことに興味があり目学問で勉強できるが、寝食を忘れるほど調べ事にのめり込むのが玉に瑕である』
・『若い頃は目学問で沢山の知識を得たが、現在は文献を読んだり調べたりする気力が減っている』
まとめ
「耳学問」と「目学問」を判別する際は、「他人から聞いて得た知識」なのか、「自分で調べて習得した知識」なのかに着目しましょう。
ぜひ参考にして双方の言葉の意味を知り、シチュエーションに合わせて使い分けてください。