この記事では、「糖質代謝」と「脂質代謝」の違いを分かりやすく説明していきます。
「糖質代謝」とは?
「糖質代謝」【とうしつたいしゃ】とは、食事をした時に体内で起こる代謝のひとつで、糖質をエネルギーに変えていく仕組みを指す言葉です。
「糖代謝」ともいいます。
糖質はエネルギーの主要な源となる栄養素です。
これを消化器で消化・吸収し、エネルギーに変えて生命を維持するために使ったり、エネルギー源として体内に蓄えたりする一連の流れが「糖質代謝」にあたります。
糖質は、いくつかの糖を組み合わせた多糖類を総称する言葉で、体内でエネルギーとして使うためには消化して一つの糖になるまで分解する必要があります。
消化器で分解・吸収された糖質はブドウ糖として血液中に送られエネルギーに変換されるほか、余った糖は体脂肪やグリコーゲンに変換されてエネルギー源として備蓄されます。
「脂質代謝」とは?
「脂質代謝」【ししつたいしゃ】とは、食事をした時に体内で起こる代謝のひとつで、脂質をエネルギーに変えていく仕組みを指す言葉です。
脂質は糖質と同様にエネルギーの源になる栄養素であり、消化器で分解・吸収されたものがいったん体内に貯蔵され、必要に応じてエネルギー源として使われる一連の流れを「脂質代謝」といいます。
脂質は、いくつかの脂肪酸を組み合わせた物質で、食事から取りこまれると小腸で酵素によって分解されてからエネルギー用に備蓄しておく体脂肪、細胞膜やホルモンを作るための材料などに使われていきます。
「糖質代謝」と「脂質代謝」の違い
「糖質代謝」と「脂質代謝」の違いを分かりやすく解説します。
「代謝」とは、生命を維持するために体内で起こるさまざまな化学変化のことです。
私たちの体を動かすためにはエネルギーを作る必要があり、食事からとりこんだ栄養素の糖質、たんぱく質、脂質がそれぞれ体内でエネルギーに変換されていきますす。
そのうち、糖質をエネルギーに変えていく仕組みが「糖質代謝」で、脂質を変えていく仕組みが「脂質代謝」にあたります。
これらは、食べ物を消化し分解してから吸収し、血液中に送られてエネルギーに使われるところ、余ったものは体脂肪に変えて備蓄されるところは共通しています。
ただし、代謝の過程や分解された糖、脂肪酸などの使い道に違いがみられます。
まとめ
「糖質代謝」「脂質代謝」は、私たちが生きていくために必要なエネルギーを作る仕組みです。
名称が表す通り、前者は糖質を分解してエネルギーに変える代謝、後者は脂質を分解してエネルギーに変える代謝という違いがあります。
また、成分が異なるため、体内に取りこんでから使われていくまでの過程も異なります。