この記事では、「ぎこちない」という言葉の意味や類語などについて分かりやすく説明していきます。
「ぎこちない」という言葉の意味
古語と漢語の双方に語源をもつ「ぎこちない」という言葉は、古語で使われていた「骨がごつごつしていて柔軟さがない」という意味合いの「骨(こち)なし」から派生して、「無作法」や「ぶしつけ」などという意味合いで使われるようになりました。
一方、漢語では「強い信念を持つ性質」を意味する「気骨(きこつ)」、もしくは「堅苦しい」という意の「詰屈(きっくつ)」が変化して「ぎこつなし」となり、さらに音変化して「ぎこちない」という語が誕生したと言われています。
「ぎこちない」という言葉の1つ目の意味は、「動作や言葉などが滑らかでない」です。
2つ目は「身体にうまく合わなくて、具合が悪い」さまを表す意味合いで使われています。
「ぎこちない」の類語や言い換え
「ぎこちない」という言葉の類語や言い換えは以下の通りです。
『もどかしい』
想像していた通りにならないため、いらだたしい様子を表す言葉で、「思いどおりにならず歯痒い」さまや「じれったい」様子などを表す言葉です。
・『稚拙(ちせつ)』
「幼稚で未熟な」さまや「子供じみていてへたな」様子などを表す言葉で、 技術や作品などに加えて、考え方や行動などの幼さを表す文言です。
・『ぎくしゃく』
「物と物を挟んでいる間がきしんで、なめらかに動かない」さまを表し、転じて「言語や動作などがなめらかに運ばない」様子を示す際に用いられる表現です。
・『手際(てぎわ)が悪い』
「物事の処理の方法や進め方がよくない」さまや「腕前自体が振るわない」様子などを表す言葉で、主に手や指などの手先を使って行う物事の要領が悪い際に使われる表現になります。
「ぎこちない」の類義語
「ぎこちない」の類義語は以下の通りになります。
・『ぴりっとしない』
「緊張感が欠け、今ひとつしまらない状況」を意味する言葉で、締まりのない緩い雰囲気が漂っている様子を形容する際に用いられる表現です。
・『にわか』
元々は江戸時代から使われていた「急である」さまや「急にそうなった」様子などを示す「にわか」という言葉は、「にわか雨」などという表記でも用いられており、近年では「特定分野について詳しくない人」や「新しくファンになったばかりの人」などを指して使われるネット用語として多用されている言葉になります。
・『不慣(ふな)れ』
文字どおり「なれていない」さまを表す文言で、ビジネスシーンにおいては、機械の操作や仕事自体に慣れていないという意味で使われる表現です。
・『ちぐはぐ』
「物事が噛み合っておらず、違和感がある」さまや「不揃いである」様子などを表す言葉で、本来であれば対になっているべきものが食い違っている際に使われる文言です。
まとめ
今回は「ぎこちない」という言葉について紹介しました。
「ぎこちない」という言葉の本来の意味や類語などをよく理解して、日常的に使いこなせるようにしましょう。