この記事では、「全然」という言葉の意味や類語などについて分かりやすく説明していきます。
「全然」という言葉の意味
近世の後期に中国において口語で書かれた小説などで使われ始めた「全然」という言葉は、日本国内で使われ始めた当初は「まったく」という振り仮名を付けて用いられていた文言で、「ぜんぜん」という振り仮名が定着したのは明治30〜40年頃になります。
「全然」という言葉の1つ目の意味は「まるで」や「少しも」で、後ろに打消しの語句や否定的な表現を伴って使われる表現です。
2つ目は「残りなく」「すっかり」などを意味し、文字どおり「すべて」というニュアンスの強い意味合いになります。
「全然」のポジティブな言い換え
「全然」という言葉のポジティブな言い換えは以下の通りです。
・『心から』
「(他方から強制されたのではなく)自分の意志で」や「自分から求めて」などを意味する言葉で、自分が心の底から感じる本当の気持ちで言動を起こすさまを表しています。
・『完全に』
「欠けているところや、不足していることのない」さまを表す言葉で、 必要な条件や要素などがすべて完璧に揃っている様子を示しています。
・『残りなく』
「あとに残っているものが何もない」様子を表す言葉で、「残らず」「すべて」などと置き換えることができる表現です。
・『驚くほど』
「ある物事が驚いてしまうような要素を持っている」際に使用される言葉で、予想外のできごとにより、心が動揺するさまを示す言葉です。
「全然」の類語や言い換え
「全然」の類語や言い換えは以下の通りになります。
・『まるっきり』
あとに否定的な表現を伴い「全く」「まるで」などという意味合いを持つ言葉で、「まるきり」と表記されることもあります。
・『一向(いっこう)に』
「まったく」や「ひたすら」などを意味する言葉で、あとに打消しの語句を伴って「ちっとも」「少しも」などの意味合いで使われることもあります。
・『とんと』
「疑問に思うことや、ためらったりするところのない」さまを表す言葉で、あとに否定表現を伴って、打消しや否定的な度合いをより強調する文言として使用されています。
・『断じて』
「断固として」や「何が何でも」などを意味する言葉で、基本的には肯定文で使われず、強く否定したいときに用いる文言です。
まとめ
今回は「全然」という言葉について紹介しました。
「全然」という言葉の本来の意味や類語などをよく理解して、日常的に使いこなせるようにしましょう。