この記事では、「この」と「その」の違いを分かりやすく説明していきます。
「この」とは?
話し手に近いものを意味する言葉です。
同じ領域に属している場合は、話し手と聞き手に近いものに対して、「この」を使用し、別の領域に属している場合は、話し手の領域にあるものに「この」を使用すると考えられます。
文章では、「この」は話し手の関心のある近いものを表現する言葉です。
「その」とは?
聞き手に近いものを意味する言葉です。
それほど遠くないものに「その」を使用し、別の領域に属している場合は、聞き手の領域にあるものに「その」を使用すると考えられます。
文章では、「その」は客観的な書き方を表現する言葉です。
「この」と「その」の違い
「この」と「その」の違いを、分かりやすく解説します。
「この」と「その」は、指示詞という品詞に分類される言葉です。
指示詞とは、人や物、場所や時間、事柄や内容などを指し示します。
指示詞には、距離や関係によって、近称、中称、遠称の3種類に分類されます。
近称は、話し手に近いものを指し示す言葉で、「こ」で始まるもの、中称は、話し手と聞き手の間にあるものを指し示す言葉で、「そ」で始まるもの、遠称は、話し手と聞き手から遠いものを指し示す言葉で、「あ」で始まるものです。
そのため、「この」と「その」は、それぞれ近称と中称の指示詞だと言えます。
つまり、「この」は、話し手に近いものを指し示し、「その」は、話し手と聞き手の間にあるものを指し示すという点で違いがあります。
「この」の例文
・『この本はとても面白いので、色んな人におすすめした』
・『この猫は、私が溺愛するペットです』
「その」の例文
・『そのニット帽はどこで購入しましたか?』
・『その映画は、どんな俳優や女優が出演しているのですか?』
まとめ
「この」と「その」は日本語の指示詞を表す言葉です。
「この」は話し手の近くにあるものを指します。
その一方で、「その」は聞き手の近くにあるものや話題になっているものを指します。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。