この記事では、「安定」と「静定」の違いを分かりやすく説明していきます。
「安定」とは?
構造物が外力を受けても倒れない状態を意味する言葉です。
例えば、安定した構造物は、外力が作用しても移動しないか、わずかながら変形しても倒れないかのどちらかだと考えられます。
「静定」とは?
安定な構造物の中でも、力とモーメントの釣り合い条件のみで、反力と部材応力を求めることが可能な構造物を意味する言葉です。
静定な構造物は、安定している状態であり、部材の数や支点の数が最小限だと考えられます。
また、例えば、静定な構造物は、解析が容易であると言えるでしょう。
「安定」と「静定」の違い
「安定」と「静定」の違いを、分かりやすく解説します。
「安定」と「静定」の違いは、構造物の冗長性にあると言えます。
冗長性とは、部材が一部損傷しても安定している能力のことを意味する言葉です。
その中で、静定な構造物は、冗長性がなく、部材が1つでも壊れると倒壊する危険があります。
安定な構造物の中には、冗長性があるものも存在します。
これを不静定構造物と呼びます。
不静定構造物は、力とモーメントの釣り合い条件だけでは反力と部材応力を求めることが可能で、変形に関する条件も必要だと考えられます。
「安定」の例文
・『彼は不労所得もあるので、安定した収入を得ている』
・『心の安定を求めて、彼女は瞑想を習慣化した』
「静定」の例文
・『彼女はとにかく感情の起伏が激しく、心がなかなか静定しない』
・『あの建物は、静定構造物として知られている』
まとめ
「安定」と「静定」は、似たような意味をもつ言葉ですが、使用される場面やニュアンスが異なります。
「安定」とは、動揺や変化がなく、ぐらつかないことを表現する言葉です。
その一方で、「静定」とは、動きが止まって安定することを表現する言葉です。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。