「強化」と「推進」は双方とも物事に対して使用される言葉ですが、意味が異なるため区別して用いる必要があります。
この記事では、「強化」と「推進」の違いを分かりやすく説明していきます。
「強化」とは?
「強化」は「きょうか」と読む言葉で、「何かを強くすること」「強めること」を意味します。
漢字の「強」には「力がある」「強い」「強める」「かたい」などの意味があり、「化」には「かわる」「別の物になる」「影響をあたえる」といった意味が含まれています。
「推進」とは?
「すいしん」と読む「推進」は、「前に押し出す」「押し上げる」「選んですすめる」などを表す「推」と、「前方に出る」「すすめる」「のぼる」「向上する」といった意を示す「進」が組み合わさった熟語です。
「何かを前に進める」「進行させる」という意味や、「物事が目標とする状態に向かって順調に進むように努めること」という意味を持ちます。
「強化」と「推進」の違い
「強化」も「推進」も「物事を現在とは異なる状態にする」という意味合いを持つ点は共通していますが、以下のような違いがあります。
「強化」は「物事を今よりも強くする」「さらに頑丈にする」という意味合いがあります。
一方、「推進」は「物事を今よりも前進させること」「進行させること」または「物事が目指す状態に向かって捗るように努力すること」という意味を持ちます。
「強化」の例文
「強化」は「強化する」「〜の強化」のように用います。
また、「強化ガラス」のように他の言葉と組み合わせて使用するケースもあります。
・『ビルのセキュリティを強化する』
・『今後はマーケティング力の強化をはかる必要がある』
・『この物件の窓には強化ガラスが使われています』
「推進」の例文
「推進」は「推進する」や「〜の推進」などのように使われます。
「推進力」のように他の言葉と合わせて用いることもあります。
・『業務のさらなる効率化を推進する』
・『中小企業におけるDXの推進を目指す』
・『企業では推進力が高い人材が求められる』
まとめ
「強化」は「物事を強くすること」を示し、「推進」は「物事を前進させること」や「物事が目標とする状態に向かってスムーズに進行するよう努めること」を示します。
二つの言葉の使用方法についても理解し、状況に合わせて使い分けてください。