この記事では、「決定」と「判決」の違いを分かりやすく説明していきます。
「決定」とは?
裁判所が、主に判決以外の裁判の際に使用する言葉です。
「決定」という言葉は、判決を比較すると、簡易かつスピーディな裁判であり、口頭弁論を経ることを必要とはしないことで考えられます。
また、「決定」においては、上訴を許さないものには、理由を付さなくてもよい場合があると言えます。
「判決」とは?
裁判所が、民事訴訟や刑事訴訟にて争われている事項に対し、最終的なジャッジを示す裁判を意味する言葉です。
「判決」という言葉は、原則として、口頭弁論に基づき、実施しなければならないと言えます。
ちなみに、口頭弁論とは、裁判所で実施される証拠の提出や、証人の尋問などの手続きを意味します。
その中で、「判決」においては、結論のみならず、その理由も詳しく記載しなければならないことで知られます。
「決定」と「判決」の違い
「決定」と「判決」の違いを、分かりやすく解説します。
「決定」と「判決」は、裁判所が実施する裁判の種類によって使い分けられる言葉だと言えます。
「決定」は、口頭弁論に基づかなくとも実施される裁判を表現する際に使用する言葉です。
その一方で、「判決」は、原則として口頭弁論に基づき、法廷での宣告によって実施される裁判を表現する際に使用する言葉です。
「決定」の例文
・『私たちは、彼の決定には従えないという気持ちで一致した』
・『全会一致で、彼の解任が決定した』
「判決」の例文
・『今回の判決結果は、原告にとって、当然許容できるようなものではなかった』
・『判決の結果が不服として、控訴することにしたようだ』
まとめ
「決定」と「判決」は、裁判所が実施する裁判の種類を区別する言葉を意味しますが、使用されるシーンが異なります。
「決定」は、口頭弁論を経ず、相当と認められる方法で告知される裁判を表現する言葉です。
その一方で、「判決」は、口頭弁論に基づき、公開法廷で言い渡される裁判のことを表現する言葉だと言えるでしょう。