「伝承」と「神話」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「伝承」と「神話」の違いとは?言い換え

この記事では、「伝承」「神話」の違いを分かりやすく説明していきます。

「伝承」とは?

古くから伝わる風習や慣習、伝統や信仰、知識や技術などを後世に受け継いでいくこと、また受け継がれることを「伝承」といいます。

「伝承」「でんしょう」と読み、「伝える」+「うけたまわる」の文字の組み合わせで成り立ちます。

このことから、伝える側と受け継がれる側を表現している様子がイメージできます。

ですから、「伝承」は個人によるものというよりは、集団や組織の中で代々受け続がれている物事を指す言葉といえます。

「神話」とは?

物事の始まりや禁忌などについて、「創成」「創世」といった意味合いで語り継がれている物語や言い伝えを「神話」といい、「神々の話」という直接的なニュアンスも含まれています。

また「神話」は、神話自体の真偽や内容について議論や書き換えは行うべきではないという見方もあり、いわゆるひとつの「真理」として、世の中の成り立ちや物事の見方、とらえ方、生き方などについての教えや導きが多いものです。

「伝承」と「神話」の違い

「伝承」「神話」は、人々の暮らしや文化などに深く結びつきがあり、その多くが語り継がれているものであるという共通点があります。

「伝承」は、古くからのしきたりや、知識、技術などについて指すことが多く、「神話」は物語から伝わるメッセージなどを指すことが多いものです。

また、「伝承」は現実的な物事に対して用いられる言葉であるのに対し、「神話」は想像や創造といったイメージの言葉であるといえます。

「伝承」の例文

・『この地につたわる催事は古くからの伝承によるものです』
・『伝統工芸を守り伝えていくには職人からの伝承が重要だ』

「神話」の例文

・『星座にまつわるエピソードはギリシャ神話から学ぶことができる』
・『事故に見舞われたサッカー選手の復活劇はファンの間で神話となっている』

まとめ

いかがでしたか。

「伝承」「神話」は、どちらも語り継がれていくものというイメージがありますが、言葉の意味合いやニュアンス、使い方に違いがあります。

「伝承」は現実的な物事、「神話」は想像上の物語ともいえるのではないでしょうか。