この記事では、「らしい」と「だろう」の違いを分かりやすく説明していきます。
「らしい」とは?
伝え聞いたことや、証拠及び根拠に基づき、断言することが難しい事柄について、推察を述べることを意味する言葉です。
基本的に、確信がないため、真実である可能性は低いと考えられます。
「だろう」とは?
推察の意を表現する際に使用する言葉です。
話し手が、その時点において、予想の元言ったことを表現すると考えられます。
そのため、確かな証拠があるわけではなく、自分の視点からの発言だと言えるでしょう。
その事柄が真実である可能性も、高いとは言えません。
「らしい」と「だろう」の違い
「らしい」と「だろう」の違いを、分かりやすく解説します。
「らしい」と「だろう」は、共に、不確かな情報や予想を意味する言葉ですが、使用する場面やニュアンスに違いがあります。
「らしい」は、他の誰かから聞いたことや見たことを、そのまま他の誰かに対して伝えることを表現する際に使用する言葉です。
話し手は、その話が真実かどうか確信がないため、内容自体は客観的なものだと言えます。
その一方で、「だろう」は、話し手が自分なりの根拠から推察したものを表現する際に使用する言葉です。
話し手が、自分の考えに基づき、話しているので、主観的なニュアンスを含む言葉だと言えるでしょう。
「らしい」の例文
・『彼女と結婚した彼は、どうやら幸せらしい』
・『この作品は、彼らしい表現が全面に出ている』
「だろう」の例文
・『彼らの様子を見る限り、きっとこれ以上上手くはいかないだろう』
・『ギャンブラーとして、彼が出してきた実績から考えると、彼の今回の予測は当たらないだろう』
まとめ
「らしい」と「だろう」の違いとしては、推量の根拠と話し手の主観の強さという点が挙げられます。
予想や伝聞のニュアンスの強い「らしい」に対し、「だろう」は人から伝え聞いた話ではないものの、自分でも確信があるわけではないという点で違いがある言葉だと言えるでしょう。