「命令」と「省令」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「命令」と「省令」の違いとは?言い換え

この記事では、「命令」「省令」の違いを分かりやすく説明していきます。

「命令」とは?

政令、府令、省令などを総称したもので、法律や政令の委任に基づいて定められます。

命令の中でも、政令は内閣が制定し、府令は内閣府が制定し、省令は各省が制定すると考えられます。

「省令」とは?

命令の中にある1つの種類を指し、各省大臣が担当する行政事務に対し、法律や政令を施行するために定めるものを意味する言葉です。

「命令」と「省令」の違い

「命令」「省令」の違いを、分かりやすく解説します。

「命令」「省令」は、行政府が制定する法規範の一種ですが、発する機関や内容に違いがあります。

「命令」は、内閣や各省庁の長が発するもので、法律や政令を施行するための執行命令と、法律や政令の特別の委任に基づく委任命令があります。

その一方で、「省令」は、各省大臣が発する命令のことで、省令にも執行命令と委任命令があります。

このように、「命令」「省令」は、どちらも誰かから別の誰かに対する指示というニュアンスであることに変わりありませんが、それぞれの対象が異なると言えるでしょう。

「命令」の例文

・『彼は特権階級にある立場の人間なので、部下や手下に対し、あらゆる命令を下し、その命令に反発することは誰もできない』
・『彼女は自己主張をきちんとできるので、誰かからの命令には、決して従わないことで知られる』

「省令」の例文

・『あの国の外務大臣が出した省令は、その国の人々だけでなく、近隣諸国の人たちからも総ツッコミにあった』
・『省令に基づいて、官僚たちは自分たちの仕事を実施することになった』

まとめ

命令や省令は、法律や憲法に劣る効力を持ちます。

したがって、法律や憲法に反する命令や省令は無効となります。

また、法律や政令の委任がなければ、国民の権利を制限したり、義務を課したり、罰則を設けたりすることは不可能だと言えるでしょう。