この記事では、「白米」と「もち米」の違いを分かりやすく説明していきます。
「白米」とは?
「白米」【はくまい】とは、「玄米」【げんまい】を精米し、付着している「ぬか」や「胚芽」を取り除いた米のことです。
「精白米」【せいはくまい】、「精米」【せいまい】ともいいます。
炊くと白いご飯になる米で、精白米以外の米で炊いたご飯や具の入ったご飯と区別する意味で、精白米だけで炊いた白いご飯を「白米」と呼ぶこともあります。
米は、稲から脱穀した実をもみすりして「もみ」を除去したものが「玄米」になり、さらに「玄米」からぬか、胚芽を除去して「胚乳」だけ残したものが「精白米」になります。
日本人の主食として一般的に食べられている穀類で、「玄米」より栄養価が劣るものの、ぬかくささがないため味が香りが良いご飯に炊きあがるのが特徴です。
「もち米」とは?
「もち米」【もちごめ】とは、米をでん粉の性質によって分類した場合にアミロペクチンを多く含んで粘り気を持つ米を指した名称です。
漢字では「糯米」と表記します。
米はでんぷんの性質によって、炊いた時の粘り気の強さが異なります。
「もち米」はアミロースというでんぷんを含まずアミロペクチン含む割合が高いので、炊いた時に強い粘り気が出るのが特徴です。
また、もちもちしているので、餅、赤飯、だんごなどに適します。
一方、アミロースも含む米には「粳米(うるちまい)」があり、これは「もち米」よりも粘り気が少ないという特徴を持ちます。
ちなみに「うるち米」は主食の米飯(ご飯)や米粉の材料に用いられる米で、一般に「白米」として食べられているのは「うるち米」のほうとなります。
「白米」と「もち米」の違い
「白米」と「もち米」の違いを分かりやすく解説します。
これらはどちらも日本人なら誰もが口にしている米の呼び方を表しています。
ただ、米の種類を分類する時の定義が異なっています。
「白米」は、精米の段階で分類した場合、稲の実からもみ殻を除去した「玄米」に対し、ぬか、胚芽も除去して胚乳だけになった白い米を指します。
これは一般的に白いご飯として日本人が主食に食べている「精白米」のことです。
そして「もち米」は、米をでん粉の性質で分類した場合、アミロースを含まずアミロペクチンを多く含み、粘り気が強い特徴を持つものを指します。
私たちが主食として食べるご飯に使用するのはアミロースを含む「うるち米」の方で、「もち米」は餅、おこわなどもちもちした食感を持つ米料理に使われています。
つまり、胚乳の状態まで精製した白い「もち米」は「精白米」なので、これは「もち米」であると同時に「白米」にあたるといえるのです。
まとめ
「白米」「もち米」は、米を分類する際の定義がそれぞれ異なります。
米の一種「もち米」を精白したものは「白米」であるといえます。