「早期」と「早急」はいずれも「早」という漢字が用いられていますが、意味が異なるため区別して使用することが必要です。
この記事では、「早期」と「早急」の違いを分かりやすく説明していきます。
「早期」とは?
「早期」は「そうき」と読む言葉で、「特定の時点よりも早い時期」または「物事などがまだ十分に進んでいない時期」を意味します。
漢字の「早」には「時刻や時期が早い」「速度や季節が早い」「時間を置かない様子」といった意味があり、「期」には「とき」「定められたとき」「ねがう」などの意味が含まれています。
「早急」とは?
「さっきゅう」と読む「早急」は「非常に急ぐこと」を意味する言葉です。
「早」は「時刻や時期、速度、季節などが早い」「時間を置かない様子」などを表し、「急」は「進み方が早い」「差し迫る」「突然」といった意を示します。
なお、「早急」は「さっきゅう」が本来の読み方ですが、近年は「そうきゅう」と読むことも誤りではないとされ、辞書にも両方の読み方が併記されています。
「早期」と「早急」の違い
「早期」も「早急」も「早い」という意味合いを持つ点は共通していますが、以下のような違いがあります。
「早期」は文字通り「早い時期」を意味するほか、「物事などが十分に前進していない時期」という意味も含まれています。
一方、「早急」は「早く急ぐ」と書くように、「非常に急ぐこと」「至急」という意味がある言葉です。
「早期」の例文
「早期」は「早期に〜する」「早期の〜」のように用いられます。
また、「早期発見」のように他の言葉と組み合わせて使う場合もあります。
・『土地をできるだけ早期に売却する予定だ』
・『彼女の早期の復帰を望んでいます』
・『ガンは早期発見がとても重要である』
「早急」の例文
「早急」は「早急に」「早急な」などのように使用します。
ビジネスシーンなどで多く使われる言葉といえます。
・『この件につきましては早急に回答いたします』
・『その災害について早急な対応が求められている』
まとめ
「早期」は「早い時期」または「物事などがまだ十分に進んでいない時期」を示し、「早急」は「非常に急ぐこと」を示します。
「期」と「急」の意味を理解しておくことが正しく使い分けるポイントとえるでしょう。
ぜひ熟語の違いを学ぶ参考にしてください。