この記事では、「粘度」と「動粘度」の違いを分かりやすく説明していきます。
「粘度」とは?
流体の内部摩擦の大きさを表す物性値を意味する言葉です。
流体がどれだけどろどろ、もしくはさらさらしているかを定量的に示します。
「粘度」は、流体層間で相対的な動きがあるときに生じる摩擦力の大きさを示します。
この摩擦力は、流体が変形する速度(速度勾配)に比例し、その比例定数が「粘度」です。
また、液体の場合、温度が上昇すると粘度は低下し、さらさらとなります。
これは、温度が上がると分子間の引力が弱まり、分子が自由に動きやすくなるためです。
その一方で、気体の場合、温度が上昇すると「粘度」も上昇します。
これは、分子の運動が活発になり、衝突頻度が増えるためだと考えられます。
「動粘度」とは?
粘度を密度で割った値で、流体の流れやすさを意味する言葉です。
「動粘度」が高い流体は、その流れが伝わりにくいことを意味すると言えます。
「粘度」と「動粘度」の違い
「粘度」と「動粘度」の違いを、分かりやすく解説します。
「粘度」と「動粘度」は、流体の物性を表す2つの異なる概念だと言えます。
「粘度」は、流体のどろどろ具合、つまり内部の摩擦抵抗の大きさを表す物性値です。
その一方で、「動粘度」は、粘度を密度で割った値です。
流体の流れやすさを表すと言えます。
動粘度が高いほど、流体は流れにくくなります。
つまり、「粘度」と「動粘度」の関係は、流体の種類によって異なります。
このように、「粘度」と「動粘度」は、密接に関連していますが、それぞれ異なる側面を表しています。
「粘度」は内部の摩擦抵抗の大きさを表し、「動粘度」は流れやすさを示しており、流体の挙動を理解する上で重要な物性値だと考えられます。
まとめ
「粘度」と「動粘度」は、流体の動きに関連するが、それぞれ異なる側面を表します。
「粘度」は、流体が外力を受けたときの内部摩擦による抵抗の大きさを示し、「動粘度」は、流体そのものの動きやすさを表します。
同じ「粘度」を持つ流体でも、密度が異なると「動粘度」は異なると言えるでしょう。