この記事では、「不可欠」と「不可決」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不可欠」とは?
「不可欠」の言葉は、「絶対になくてはならない」を意味しています。
「不可欠」は、漢文の書き下し文で「欠かすべからず」と読むことができる言葉です。
その漢文の読み方から「不可欠」には、「絶対にそれが必要である・それがないとできない」といった意味のニュアンスが備わっています。
「不可欠」の言葉は、「本格的なDIYをするに当たって不可欠な電気工具をそろえました」などの例文で使用することができます。
「不可決」とは?
「不可決」とは、「“不可欠”の間違った表記・誤記」になります。
「不可決」というのは、簡単にいってしまうと「国語辞典などに項目がない言葉、実際には存在しない言葉」なのです。
「可決」という言葉は実際に存在していて、国語辞典などにも項目と説明が記されています。
「可決」は、「議会(会議)における多数決で法案(議案)が承認されること」を意味している言葉になります。
「可決」に接頭語の「不」をつけた「不可決」という言葉は、ありそうで実際にはない言葉といえるでしょう。
「不可決」は「可決されない」の意味を持っていそうですが、「可決」の対義語は「否決」になります。
「不可欠」と「不可決」の違い
「不可欠」と「不可決」の意味の違いを、分かりやすく解説します。
「不可欠」という言葉は、「欠かすことができない」の意味を持っています。
それに対して「不可決」という言葉は、「可決できないこと」を意味していそうに思えますが、実際には存在しない言葉であるという明確な違いがあります。
また「不可欠」も「不可決」もどちらも「不可欠」と読んで漢字の並びも似ているため、「不可決」は「不可欠」の誤記(間違った漢字表記)になっているケースが多いのです。
「不可欠」の例文
・『被災地でここよりも先の地域に進入したいのであれば、国か自治体の通行許可証が不可欠です』
・『子供の健全な心身の発達を守っていきたいのであれば、親の愛情と周囲の温かい関心が不可欠です』
「不可決」の例文
・『会議で議案が可決されないことを、否決ではなく不可決と書いてしまう誤記がたまに見られます』
・『不可決という言葉を国語辞典で何度も調べてみても、その項目を見つけることができませんでした』
まとめ
この記事では、「不可欠」と「不可決」の意味の違いを詳しく解説しましたがいかがでしたか「不可欠」と「不可決」の意味の違いや例文を知りたいときはチェックしてください。