「誕生」と「出生」はいずれも「生」という漢字が使われた熟語ですが、詳細な意味合いが異なるため使い分けが必要です。
この記事では、「誕生」と「出生」の違いを分かりやすく説明していきます。
「誕生」とは?
「誕生」は「たんじょう」と読む言葉で、「人が生まれること」または「物事が新たにできること」を意味します。
漢字の「誕」には「生まれる」「生む」「きまま」といった意味があり、「生」には「子が生まれる」「物事が起きる」「いのち」「生きる」などの意味が含まれています。
「出生」とは?
「しゅっしょう」もしくは「しゅっせい」と読む「出生」は、「人間が生まれること」を意味する言葉です。
また、「特定の境遇や家柄、土地などの生まれであること」という意味で使用されることもあります。
「出」は「外に出る」「現れ出る」「出向く」などを表し、「生」は「子どもが生まれる」「物事が起きる」「生きる」「いのち」といった意を示します。
「誕生」と「出生」の違い
「誕生」も「出生」も「人が生まれること」という意味合いを持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「誕生」は人だけでなく、「動物が生まれる」際にも使用します。
また、「物事などが新たにできる」という意味も含むことから、建物や企業などが新しくつくられる際にも用います。
一方、「出生」は「人間が生まれる」ことに加えて、「ある境遇や家柄、土地などの生まれであること」という意味でも使われています。
「誕生」の例文
「誕生」は「誕生する」や「〜の誕生」「誕生日」などのように用いられます。
日常生活を中心にビジネスなど様々な分野で使われている言葉です。
・『我が家に長男が誕生する』
・『新会社の誕生を祝う』
・『明日は母の誕生日です』
「出生」の例文
「出生」は「出生の〜」のように使用するほか、「出生届」や「出生率」のように他の言葉と組み合わせて使うこともあります。
・『彼は出生の地を題材にした作品を発表した』
・『出生届は出生日から14日以内に提出する』
・『出生率の低下が問題視されている』
まとめ
「誕生」は「人が生まれること」「物事が新たにできること」を示し、「出生」は「人が生まれること」「特定の境遇や家柄、土地などの生まれであること」を示します。
双方の意味や使い方を理解して、シーンに合わせて使いましょう。