この記事では、「によって」と「ために」の違いを分かりやすく説明していきます。
「によって」とは?
ある事象や状況が他の事象や状況に影響を与えることを意味する言葉です。
その影響は、直接的であったり、間接的であったり、契機的であったり、結果的であったりします。
また、「によって」という言葉は、前件の出来事が後件に直接働きかけるような文脈で使われやすく、事実的か仮定的かが曖昧な表現です。
「ために」とは?
ある目的や結果を達成するための原因や理由を意味する言葉です。
その目的や結果は、望ましいものであったり、望ましくないものであったりします。
また、「ために」という言葉は、前件の出来事が後件に必然的につながるような文脈で使われやすく、事実的な表現だと考えられます。
「によって」と「ために」の違い
「によって」と「ために」の違いを、分かりやすく解説します。
「によって」と「ために」は、共に、原因や理由を意味する言葉ですが、使用される場面やニュアンスの違いがあります。
「によって」は、ある事象や状況が他の事象や状況に影響を与えることを表現する際に使用する言葉です。
基本的に、客観的な事実や現象を述べるときに使用すると考えられます。
その一方で「ために」は、ある目的や結果を達成するために行う行為や状況を表現する際に使用する言葉です。
基本的に、主観的な意思や感情を述べるときに使用します。
しかし、「ために」は、「によって」と同じように、原因や理由を表すこともあ、そのケースでは、「によって」よりも結果に重点を置いた表現だと言えるでしょう。
「によって」の例文
・『今回発生した地震によって、多くの人々の生活が変わってしまった』
・『この料理は彼女によって作られたもので、見た目も味も素晴らしい』
「ために」の例文
・『彼は彼女のために、一生懸命仕事することに決めた』
・『彼女は彼とプロポーズされ、その嬉しさのために、大粒の涙を流した』
まとめ
「によって」と「ために」は、両方とも原因や理由を表すことが可能ですが、使用されるケースやニュアンスに違いがあります。
「によって」は、客観的な事実やシチュエーションを表現する言葉です。
その一方で、「ために」は、主観的な判断や目的を表現する言葉だと言えるでしょう。